怒れるイギリス人

もう、ホントに疲れる。
曾野綾子のコラムですよ。
あそこまでくると怒るというより、あきれる、脱力する、なかったことにしたくなる。
でも、なくならないからね。
だから、10日以上経ってからもイギリス人の友人から激怒りのメールが届いたりする。

エコノミスト(雑誌)が曾野綾子の低賃金移民の隔離要求コラムが信じられないって書いてるぜ。
そんで日本じゃ南アフリカ大使からの抗議についてなんにもコメントが出てないんじゃないの。(政府の正式見解のことを言っているらしい)
大倉さんのブログに書くんだろ。(普段は私をシンと呼ぶんだけど、怒ると大倉さんになる)」

で、エコノミストの記事が貼付けてありました。

そうか、もうみんなネット上ではガチで怒っているから俺はもういいやと思ってたんだけどな。
短く返事を返しました。

「恥ずかしくてたまらん。でも、ほとんどの日本人は曾野綾子のようには考えてないと信じたいよ。少なくとも俺のまわりにはあのコラムをサポートするしている奴はいないよ」

でも、それでは終わらない。
すぐにメールが返ってきた。

「『俺たちガイジン(日本人に腹を立てているとき、彼は自分のことを『ガイジン』と呼びます)が驚いちゃうのは曾野綾子があんなことを書ける、書いても許されるとと思っていて、メディア、政治家たち、知識層が袋叩きにしないし、謝罪を要求してないってことだぜ。
ヨーロッパ、北アメリカのポリティカル・コレクトネス(一言で日本語に訳せないのでピンと来ない方は調べてみてください)はあの発言は撤回させると思うよ。
確かにこちらでもポリティカル・コレクトネスの行き過ぎた圧力については議論の自由を奪うのではないかという声もある。
だけど、押し付けられた人種隔離は倫理的に許されないだろう。
こちらでも(イギリスでも)エスニック・グループが好んで集まって居住している場所はあるけど、それはあくまでも望んでそうなっているわけだ。(ヒースロー空港から車で20分くらいのところにインド人、パキスタン人の町があって、私なんかはそこを通るだけでテンションが上がる)
アメリカでの居住区の分離は黒人が仕事を得ることが難しく、それが原因で黒人中心のゲットーができ上がっているわけじゃん」

若干の誤解もあるが、基本的には私の怒りのポイントと同じ。
曾野綾子さん、チキ氏のインタビューでは「わかりません」「間違ってません」「リトルトーキョーいいじゃない」って答えてましたね。
もう相手にするのも嫌だ。

しかし、相手にして批判をすることを避けちゃいけない。
曾野綾子の発言を封殺することは許されません。
どんなことであれ言論の自由は守ります。
で、批判する自由も同時に保障されなければならない。

本音はね、曾野綾子、黙っててくれよ、「ガイジン」から俺まで怒られるんだから、なんだけど。
あと、やっぱり、メディアの皆様、ちゃんと批判する時は叩き潰すくらいの勢いで書かなきゃいけないんじゃないかしら。

ダブリンのパブ。
とても楽しい。
右手前の女性は松井さん。