ウルフ・オブ・ウォールストリー(The Wolf of Wall Street)

本日の「ごちそうさん」。
私のあだ名は今でも「イモ」です。イモをみんなに振る舞ったからではありません。

本題。
映画の話が続いてごめんなさい。
でも、これ観ちゃったから我慢できないわ。

3時間のうち2時間40分、胸くそ悪くて、こんなシーンがいつまで続くのかと映画館出ようかと思ちゃったよ。
実話に基づいていることを知っていたので吐き気さえしてくる。
最低のクズ人間たちを追いかけた最低かつ最高の出来の映画。
マーティン・スコセッシとディカプリオが観客をそういう気分にさせようと意図して作ったんだからそう言わざるを得ないだろうな。

お金、欲しいですよ。
宝くじ当たんないかな、と宝くじ買ってもいないのに真剣に神様にお願いすることありますよ。
当たったら、こんなにお金があるんだから半分は寄付しようと思うかどうか正直自信ないですよ。
証券会社で働くことが悪いとも思いませんよ。
しかし、これはない。
ギリギリ騙される側もボケで、合法的に取引が成立しているのなら仕方ないかという理屈もあるんだけど。
そのあげく、これかよ。

日本の書店には「こうすれば年収一億」「大富豪の仕事術」「大富豪の教え」「世界一の価格戦略」(タイトルは少し変えてあります)みたいな本がダーンと平積み。
その上、自己啓発と称して「こうすれば人生が変わる」的な本もドーンだ。
広告の世界からも「こういう視点で見てみよう」みたいなのがジャンスカ出てくる。
私は読みませんがね、保証します。
何の役にも立ちません。
役に立ってりゃ、読んだ連中はみんなとんでもない金を手にして、常に前向きで、何でも人を思う通りに動かしてます。
知らんわい、そんな奴。

ディカプリオが演じるジョーダン・ベルフォードは確かに人を動かす才能があった。
それに熱狂した信者たる社員もいた。
金も手に入れた。
叶わないものはないと信じた。
そんなうまい話はないんだよ。
いや、あるんだろうけどさ。
あるからスコセッシはこの映画を撮った。

私達もこの狂った世界に絶対巻き込まれないとは言い切れないからだよ。

著名な作家がこの映画の公式ホームページにとてつもない勘違いコメントを残しています。
スコセッシ、ディカプリオの目的を理解していない。
まあ、いいや。放っとこう。

この映画がアカデミー賞にふさわしいかどうかわからないけど、実際のゲロ吐きそうな出来事を描ききっているのは事実。
これだけ私が気分悪いんだから。
観てみてはいかがか。

アジアの最貧国のひとつ、ネパールでは貧しくてもこんなに神様に供物を捧げます。
これもどんなもんかと思うことはあるんだけど、着色料がついてないものはあとで食べるはずです。