どこがデフレ

本日は完全主婦目線で。

整形外科の入っているスーパーマーケットへよく行く、じゃなくてスーパーマーケットの中にある整形外科へよく行く。あちこちが痛いからである。今度はこんなところが痛いって面白いなあ、と思えるようになるから人生は不思議だ。

私は見事に物欲が失せてしまっていて、欲しいものは本とCDだけなのだが、食い物だけはこだわる。安くて、おいしそうで、量が多いと何でも買ってしまう。

整形外科の帰りにちょっとスーパーをひやかしてみる。
まずはどうしても麺のコーナーに吸い寄せられる。これは仕方のないこと。昼飯の99%は物心ついたときから麺を食っているんだから、これぞ人生なんだもん。
麺が充実していないスーパーに行くと、ここはすぐつぶれるな、と勘が働く。
その勘は不思議なほど当たらない。

でもがっかりするでしょ、普通。
カップ麺、乾麺、半生麺、生麺、すべてチェックして「なるほど、なるほど」とうなづいてまわるだけで幸せになれる。ときどき買う。そうしないと家中麺だらけになってしまうのである。
「いつ食うんだ」と責められる。

スーパーだけじゃなくて県が出している「ふるさと館」みたいなところには必ず立ち寄り、今日は何か目新しいものはないかと探してまわる。掘り出し物があると嬉しいね。心が豊かになる。全部食べてしまうんで、思い出しか残らないんだけど。
消えてなくなるものにしか興味がない。

そんなことは今日のところはどうでもいい。
問題はスーパーでデフレであることがさっぱり感じられないことである。
どこがデフレなの?

野菜は季節、気候による価格変動があると説明されても、あれじゃ買えない。直径10センチにもならないレタス半分、しかも中はスカスカなのが200円近くもする。これだけかと思ったら100円で買える野菜なんて皆無。
ほうれん草一束が300円近くもするぜ。あれ茹でるとちんまりとなっちゃって、私なんかかつぶしかけて食べるのが大好きなんで、下手すりゃ一人で食っちまう。

基本的に野菜が中心で成り立っている我が家ではもうハイパーインフレ状態なんだけど。
野菜だけじゃありませんよ!食品は売れ残りの激安カップ麺以外は全体的に値段が上がっている。

ワインをよく飲むが、全然円高メリットないじゃないの。ずっと安くて同じワイン飲んでるから、安くなってないこと知ってるんだよ、こっちは。まともな値段で買ったことないけど、高めのシャンパンなんて一銭たりとも安くなってない。あっ!ディチェコも安くなってない。

差益はどこに行ってんだよ。円高が続いてもうどのくらいだよ。しばらくは為替予約していたり、入荷前の円が安い時に価格が決まってるんだろうから仕方ないと思っていたけど、ここまでくると俺は疑うね。
これから円が安くなっても、「一年くらいは円高が続いていましたから、これから一年はびっくりするお値段で提供します」ってやるんだろうな。

普段買い物しないから、たまに行くとこりゃ毎日カップ麺しか食えんと実感してしまう。
あるいは日高屋だな。あそこの野菜たっぷりタンメンは490円。サービス券を毎回くれるので、大盛りにしても490円。野菜炒め定食も550円。サービス券を使ってご飯大盛りだ。
こっちはデフレ感があるな。牛丼屋もそうか。

しかし、おかしいだろう。
自宅で細々と食うほうが安いに決まっていると思っていたのに、逆転しているじゃん。

日銀のインフレターゲットが1%。それでは全く意味がないと2%と叫ぶ方々もいる。国債を日銀に引き受けさせて、紙幣をジャブジャブ刷って、金で溺れるくらいにすると円安誘導もできていいことばっかりって本当ですかね。
マクロを見て、ミクロを見失うことにならないかね。
これ以上食品が高くなったら、生霊となって呪うよ。

どこだっけな。持ってけ泥棒、ってな感じで山になっているスイカはデフレ感満点だったな。デフレじゃないか、ただ安かっただけか。