ギリシャ危機

ギリシャについては問題が多すぎてどの報道でも一言で言えば「グチャグチャだー」としか書いてないように思っております。あんまりハチャメチャなんでちょっと面白くなってきちゃったなあ、と不謹慎なことを感じてしまったりするが、どうも、私が皆様が書かれていることを勝手に切って貼ってつなぎ合わせてみたら、「今後も解決されることはありません」と出たが、どうでしょう当たってますかね。

アナリストや経済記者は無責任に「もうどうしようもなくて、お手上げです」とは言えない。
言ってもいいんだろうけど、言うことで流れができてしまうというジレンマに陥ってしまっているんじゃなかろうか。
当たらないだろうけど、前向きなこと、解決に向かう的なことを言っとかないと怒られたりするのかな。

ギリシャでは勤め人の3分の1かが公務員で、ろくに働かず、夕方になればうまいものを食ってワイン飲んでスローライフを楽しんでいる、ってことになっているけども、これはやっぱりイカンことですかね。
さすがに公務員の数には息を呑むが、あのー、「スローライフ万歳」って「ロハス」ってなんだかわからないこと言い出すまで、あっちこっちで持ち上げてなかったっけか。

例の「日本人が忘れてしまったもの」的な扱いでさ。
本来は地産地消、歩行型社会を目指す生活様式に関する思想のことを指すようだが、どーも一時のブーム時にはお母さんが手間隙かけて作ってくれた料理を家族でワイン飲みながら、大声で語らい、時には歌なんか歌っちゃって、ってことのように私には見えていたんだけど、大間違いだったのかしら。

そんなスローライフの代表的な国がやばいことになっているギリシャ、そしてこれまたギリシャが倒れた場合次のドミノになりそうなイタリアだったような気がするんだけど。
本来の意味のスローフードスローライフを提唱した人たちはそういう意味で運動を立ち上げたんじゃない、と思っているのかもしれないが、時流に乗ると言うことは、そんな誤解も含めて大きなうねりになっていくんだから、仕方ないと思ったほうがいいですね。

ギリシャに関しては来月再選挙が行われるけど、それで「よかったね」という答えが出るとはとても思えない。だって緊縮財政派は勝ち目が無いのは見えているし、反対派が政権を取ったら、もう支援やーめた、ってことになるわけで、完全デフォルト間違いなし。万が一反対派が政権をとった後、欧州諸国と話し合いの末、やっぱり緊縮財政やりますってことにしたら、今度は投票したギリシャ国民が黙ってないわな。

いや、ギリシャが破綻したり、ユーロを離脱したりするとヨーロッパ、ひいては世界中が大混乱に陥るので、ギリシャがどんな結論を出しても絶対に支援は続けられる、と裏を読んでいるギリシャの反緊縮財政派もいるようだが、確かにそんなこともありえると思わせられるような状況ではありますね。

ギリシャのストの報道を見ていたら、財務省の職員が全員ストに参加してた。緊縮財政ということになった場合、一体誰がその手続きを行うんだろうか。あの様子だと「俺はそんな仕事やんないからね」って雰囲気濃厚だったんだけど。

毎日新聞のローマ特派員の藤原章生さんの書いた「ギリシャ危機の真実 ルポ『破綻』国家を行く」は、ここまでの大騒ぎになる前の2010年に出版されているが、あたかも現状のルポのようでもあり、現在に至る問題の根を押さえている。私のようにわけのわからなかった人間にとってはありがたい内容です。

ギリシャ危機の真実 ルポ「破綻」国家を行く (Mainichi Business Books)

ギリシャ危機の真実 ルポ「破綻」国家を行く (Mainichi Business Books)

今後どのようにこの問題が転がっていくのか、推測、期待、祈り、失望、絶望がドロドロに溶けた塊のようなものをみんな心に抱いて、見守っていますね。
どうなりますかね。
心配しているんだけど、やっぱり人間のやる事は面白いわ、と楽しんでいる私もここにおります。

世界経済崩壊か、という時にせこい話で誠に恐縮だが、私が一番悔しいのはこのギリシャ問題だけのせいでもなかろうが、新興国通貨がすごい勢いで下落している。
4月にインドに行ったときは1ルピー≒1.8円だったのが、本日は1.46円である。向こうで散財したわけでもないので、大損こいてるわけじゃないが、私の旅脳では体から力が抜けていく。

ギリシャからいきなりインドに話を持ってくる私である。まだ幅をきかせているオートリキシャ、インド人はこれを呼びたいときは「オート!」と大声を出す。