MIB3

私は普段から本や映画がつまらなかった場合、そのことは黙っていることにしている。
まだ、読んでいない、見ていない人がすごく楽しめる可能性もあるのに、万が一私がけなしたことで「やーめた」ということになったら死んでも死にきれん。
であるから、ボロクソにこき下ろしたくなってもよほどのことでもない限り沈黙を守る。
ちゃんとしてる男だ。しかし、原稿の締め切りだけが少し緩い。

今日は、まずは本筋のMIB3を離れ、禁を破り「ジョン・カーター」をやっつけさせてくれ。
もう上映が終わったんでいいだろう。DVDで見るつもりだった人は見ればいいんじゃないすか。

SFは中学生のころから夢中で読みまくったが、いわゆるスペースオペラは読んだことがなかった。
だもんで、この「ジョン・カーター」がエドガー・ライス・バローズの「火星のプリンセス」が原作だと聞かされても、何のことだかさっぱり。バローズさんはターザンの原作者でもあるらしいんだけど、それを聞いても「そうなの」くらいしか反応できない。
私とは相性が悪いようである。

しかし、スペースオペラが映画になると結構無邪気に異星人を見に出かける。一貫してないと言われてもゲロゲロ的生き物を見るのは好き。

しかも、日本公開前に映画史上最大の赤字になりそうだ、と聞くと「そんなにひどいんなら見に行こう」と思うじゃない。
実際は制作費が莫大なものになり、興行が振るわなかっただけで、人はそこそこ入っていたようだから、算数ができないアメリカ人の間抜けさがばれたということらしい。

でも、異星人と大赤字の宣伝文句に引かれて行きましたよ。

久しぶりに映画を見ながら切れた。
途中で出ようと思ったら寝てしまっていた。
なにが面白いんだかさっぱりわからない。
ついこの間見たばかりなのに、どんな映画だったかも忘れちゃったよ。
寝たからかな。

今、私のスケジュール帳を見たら10点満点で2点がついていた。0点はつけないので最低点+1点である。なにが良かったんだろう。いや、良かったわけがないんだけど、その1点が気になるな。グラマーなお姉さんの露出過多の衣装に1点だったのかもしれない。
それでも2点はこの10数年間での最低点である。

一昨日ホルモンを一緒に食べた友人はこのバローズの「火星シリーズ」が狂おしいほど好きで、「あー、あのころは幸せだった。本を開くたびに火星に行っていた」とうっとりした顔でおっしゃるので「ジョン・カーター」は見た?と聞いたが見てないという。彼も本ジャンキーだが、私と違って映画はあまり見ないらしい。

最低の映画を見るのは必ずしも嫌いではないんだが、やはり心がすさむ。
ああいう映画は作らせてはいけない。
しばらく人心が荒れる。
改元しなきゃいけなくなる。
しかし、3部シリーズなんで続編を作ることになっているらしい。
どうもロシアで結構人が入ったらしい。
何考えてんだか。

日本で続編掛けるようなことになったら、そのときは思いっきり暴れてやるからそこんとこ覚悟しとけよ。

締め切りを延ばす交渉をしていながら、昨日気晴らしにMIB3をこっそり見に行った。
東さん、今日のブログだけは読まないといいな。

こっちは抜群の切れだ。
ややこしいタイムトラベルのところにちょっと目をつぶれば、あとはずーっと楽しい。
またMIBが地球を救ったぜ。泣かせもあるよ。
こちらは少し甘いが8点。後味がないガムのようだが、見ている間だけはすっきりしている。

すっかり気が晴れて、会合に向かい、飲みすぎて現在二日酔いだ。
原稿書けるかどうか瀬戸際だ。シャワー浴びたらどうにかなるか、ならないか。
ここが踏ん張りどころだ。俺はやればできる子だ。
MIB3のせいじゃない。

今、こんな感じの私。