今月の目標

小中学生の諸君、学校が始まったな。
ざまあみろ。
誰もこんなブログ読んでないと思うけど。


私が先生だったら、いきなり抜き打ちテストなんてやっちゃうかもな。小学生の頃はそういう先生の常軌を逸した行動に心を痛めていたから、大人になったら絶対に同じことやってやると決めていた。しかし、高校でテストという存在そのものを認めなくなってから、どうでもよくなっちゃった。私のような先生だといいね。

学校が始まると面倒なのは意味があるのかないのか、朝、先生が来る前に今月の目標とか今週、今日とやたら目標を決めなきゃいけなかったんだけど、そういう風習はまだありますか。
「挨拶をしよう」
「廊下は走らない」
「大声を出さない」
とか決めたでしょ。
あれが苦痛だった。別に私が決めなきゃいけないわけではなかったんだけど、そんなことをクラスで決めてどうなる、誰も守りゃしないよ。先生も生徒も信じていない目標を決めても白々しいでしょう。そんなものが黒板の端に「今月の目標」とかのところに書かれていること自体に嫌悪感を覚えておりました。

中学3年になってそんな大人の決めたルールに加担するのは止めようという機運がみなぎってきた。中3の時のクラスはどういうつもりでクラス分けをしたのかしらないが、バンドメンバーが揃い、同じ志を持ったガキが全員集まってしまっていた。何かの温情だったのかしらね。
先生もそんな私たちのクラスの高揚振りをよく理解してくれて、面倒なことによく付き合ってくれていた。この55年間で数人しかいない恩師の一人である。
ありがとうございました。

そんなこともあり、やり放題。
文化祭でもないのに無理やり体育館を借りてコンサートをやったり、音楽の授業にリアカーでドラム、エレキギター、ベース、アンプを持ち込んで、普通は笛を吹く程度の実技テストに臨んだりした。
当然学校中に音が響き渡るわけで、決して許してはならんことなのによく怒られなかったものだ。
今じゃ中学生がエレキ持っていてもおかしくない世の中だが、当時は即不良扱いよ。不良がリヤカー引いて学校にやってくる。怖いねえ。

ずれました。
そんなクラスでも最初は女子が「男子はお尻を出さない」とか「ビッチとか言わない」とか決めていたような気がするが、さっぱり興味がなかった。
ところがある日、誰かが食いついた。
「ちゃんと守れる目標にしようで」
正論である。
もう大乗り気でハーバード白熱教室の議論のような光景が繰り広げられた後、あっさり決まった。

「腹八分」

もう誰も文句の付けようがないくらい素晴らしい目標じゃないこと。
食いすぎはよくない。当時は太っている生徒はごく一部だったのだが、不断の心がけとしては立派なものだ。担任の久富先生はチラッと見て、またか、という顔をして何も言わなかったが、他の授業でやってくる先生たちには大受けだった。
「このクラスの目標は面白いねえ。こんなのがいつもあるといいねえ」とかおだてるので、しばらくは目標をたてる時間が一番楽しかった。

残念ながらいくつも面白いものがあったような気がするのだが、他のものを思い出せない。思い出した方はご連絡ください。

今作ってみると、思いつくのはこんなのかな。
今月の目標:吉田拓郎を目指す
今月の目標:天地真理に会う
今月の目標:FXで逆張り
今月の目標:トイレを我慢しない

とか、今なら
今月の目標:安室ちゃんを追いかける
今月の目標:般若心経を唱える
今月の目標:AKBを相手にせず
なんてのも悪くないんじゃないか。

なぜ、こんな昔の目標を今思い出したか、もうお分かりになた方もいるのではなかろうか。
私の現在の目標だからである。
酔っ払うと深夜、ラーメン屋に向かってしまう私の奇行については毎日読んでくださっている方々はよくご理解されていると思うが、それが最近続いていた。
そんなこともあり、心を入れ替えてよく泳ぎに行っているのだが、サウナでギュウギュウに絞ったあと体重計に乗ると、おかしな数字が現れるのである。見たこともない数字。壊れているのかな、と他の人を見ててもだれも驚いた顔をしていない。
やっちまったな。
これはあれだ。腹八分くらいじゃ追いつかん。食わなきゃいいんだよ。食わずに動け。
ということで、表の目標は「腹八分」なのだが、実際は夕食以外は腹0.1分である。
一度減らしてしまえばこっちのもんだ。

「身体壊すよ」と言ってくれる人もいないではないが、とりあえず減らさなきゃ。こういう時の私は無闇に強情になり、本気で取り組む。
皆さんには何のメリットもないが、応援頼む。

こういうのを見ると心が折れそうになるが、とりあえずあそこまでは落とさないとまずい。このところ膝の痛みがひどいのは絶対体重のせいである。