エージェント・マロリーとボーン・レガシー

本題に入る前にびっくりして、笑って、嬉しくなったことをひとつ。

エージェント・マロリーは一昨日が初日。チケットを入場口で見せると、なにやら後ろの箱の中から取り出してきた。
これだ。

マロニーちゃん、じゃなくて「エージェント・マロニー」。

*味つきがよい *使いやすい *強くなる
なべもの・・煮物に
これであなたも
アクションスターに・・

と袋に書いてある。

強くなるってのは、何がなのか不明だが、ずいぶん強気のコピー入れちゃったよ。
それから「・・」ってのは気になるが、アクションスターになれるらしい・・。違うのかな。

28日が初日で、初日だけくれるそうだ。でも昨日もくれた。今日行ってもくれるかも。
驚いちゃったよ。出演者の顔写真がバーンと入っている。大丈夫なのかしら、あなたの顔がマロニーちゃんに印刷されてますよ、というメールを送っちゃうというのはアリだろうか。わたしはそんなことしないけど。
仔細に眺めながら笑いました。
マロニーちゃんは大好きなのでとても嬉しゅうございましたよ。
ありがとうございました。

でもさ、昨日昼の時間に行ったんだけど、ガラガラだったよ。
マロニーちゃん、余っちゃうんじゃないかしら。どうするんだろう。もしなんだったら、私がいただいてもかまいませんよ。いつでもご連絡くださいね。

と本気で書いてみたが、このプレゼントはどういう意味があるのかと自宅でじっくり考えたが、よくわからない。もらった人は「そうか、アクションスターになれるのか」と頑張るかもしれないが、私は頑張らない。初日だけのことなんで「あの映画見に行くとマロニーちゃんくれるらしいぜ」という話にはならない。出演者が毎日食べてます、というのも無理があるから販促効果も期待しにくい。
マロニーの販促部の方のキップがよかったんだな。「マロリーだから、マロニーでバッチリ。やりましょう」ということなんでしょ。
最近には珍しいいい話だ。
私はこれからもマロニーちゃんいただきますよ。

そんなわけで、なんで同じような映画を2本も立て続けに見るの?ということである。
もちろんお話は違うけど、頭の悪い私はこの手の話はいつも途中で、誰が誰を裏切っているのかがこんがらがってきて、途中からは主人公だけはいい奴だと信じてみることにしている。
であるから、本当は毛色の違うものを選ぶべきだった。現在2本の映画が頭の中で絡み合ってしまって、よくわからなくなってしまった。

冷戦中はわかりやすい構図が描けたのだが、今は現実世界でもあまりにも国益、企業利益、個人が複雑に絡んでいるので、特にアメリカの政府高官の言うことをそのまま受け取れなくなってしまった。映画はさらにひねりを加えるので、馬鹿は見ないか、馬鹿のままアクションを見るしかなくなってしまった。

最近ではほとんどが政府高官、CIA、もろもろの内部に敵がいる設定になっていて、元CIA職員が何故だかわからないが標的になってしまう。「あいつは知りすぎた」ということなんだっけ。
日本でもそういうのあるもんな。
敵を作らないと成り立たない国家ってなんなんでしょうか。違うか。敵を作らないと成り立たない映画か。いい加減なことは言えないが、似たようなものだ。今、例えばアメリカの敵がいなくなって、「世界中みんな友達だよ」ということになると困る企業が山のようにあるぜ。どの国もそうなんだけど。
敵を作るためには、平和になりそうなときには危機的状況を作らなければならなくなる。
だから、その工作をするためにCIAとかが悪さをするという設定なのかな。

ということになるとハリウッドは暴露映画を量産していることになる。
いやー、そうでもないな。
悪い奴をやっつけるには武器が必要だから、拳銃、マシンガン、ロケット砲なんか出ずっぱりだもんな。NRA(全米ライフル協会)なんか大喜びでしょ。自分の身は自分で守ろう、ちょっと気に入らないことがあったら乱射もできるし、というようなことを申し上げたりするときっと誰かから狙われることになるんだろうけど、事実その辺のお店で簡単に銃が買えるんだから、何が起こってもおかしくはないでしょう。
謎の国アメリカには謎の男、女がウロウロしていて国家機密を知ってしまうと殺されちゃうんだろうか。

アメリカ政府が「そんな出鱈目やってません」って抗議した話は聞いたことないけど、水面下でドロドロの戦いが繰り広げられてるのかな。このくらいのことやるかもよ、と世界中の人間に脅しをかけている可能性もあるな。あるいは報道の自由が完全に守られているのかも。

映画はどちらも結構面白かったんだけど、こういう映画を見るたびに、なんなんだろうと頭を抱える私である。

タイ、アユタヤの涅槃仏。仏様は怒らないから、仏教国では戦争はないはずなんだけど、あるから困る。そのあたりのところをブッダは理解していたと思える節がある。