白雪姫と鏡の女王

このところ映画の話が多くて、映画に興味がない人には申し訳なく思っています。
でも、本日は緊急告知なので許してね。

9月14日から公開されていたのに時間が合わなくて、ようやく昨日「白雪姫と鏡の女王」を見ることができました。
結論から申しまして、これは傑作です。
お伽話じゃん、旬が過ぎたジュリア・ロバーツじゃん、この間「スノー・ホワイト」やったばっかじゃん、という方々、見なくてあとで後悔するなよ。

スノーホワイト」でシャーリーズ・セロンが「鏡よ、世界で一番美しいのは誰」と聞くけど、シャーリーズ・セロンに決まってます。あの小娘のほうが美しいなんてチャンチャラおかしい。もう、シャーリーズ・セロンだけであの映画作って欲しかったわ。ああいう映画とほとんど同時期に公開というのが間違ってるぜ。
何故か似たような映画は同時期に作られることが多い。イトカワの話は日本の中だけでなんと4本も作られちゃったから、「へー」を通り越して、「馬鹿じゃないの」と思っちゃったよ。

ともあれ、あの「スノーホワイト」と同じ映画だと勘違いしている人もいるんじゃなくて?
違いますよ。全然違う。
私も勉強不足だったんだけど、映画が始まって一気に引き込まれる。映像が半端じゃなく美しい。ただチャンチキやってるんじゃなくて、戦いのシーンに美しさがあり、ユーモアが漂う。すべて眉毛がたまらなくチャーミングなリリー・コリンズのおかげだろうと思うでしょ。それもそうなんだけど、違うんだよ。

リリー・コリンズ、なんて可愛いの。結婚してくんないかしら。眉毛が濃い女性が大好きなんだけど。
しかし、私は彼女がフィル・コリンズの娘だなんて全く知らなかった。将来禿げたりしないだろうな。関係ないけど、フィル・コリンズより私のほうが毛はある。

映画の話だ。
このストーリーの組み換えは大成功。何の話かわからなくなるようなことはなく、ちゃんと白雪姫をベースに残していて、夢の世界ができている。場面場面の作りが「なぜ?」というくらいに完成度が高い。
どうしちゃったのかな、こんなに面白いなんて、と夢の世界で飛んだり跳ねたりしていたら、終わってしまった。ああ、がっかり。このまま眠れる森の美女に突入して欲しかった。

おかしいなあ、とエンドロールを見ていたら監督がターセムじゃん。これまでは残念ながら映像の美しさが動員には結びつかなくて、大成功とまでは行かなかったが、「ザ・セル」「落下の王国」なんかを撮った監督です。私がイギリスで生活していた時期に、忽然と現れ広告業界に衝撃を与えたディレクターだ。ターセムの奪い合いになって、なかなか気に入ったスクリプトでないと撮らないという話を聞いて、日本からも起用すればいいのにと真剣に東京にビデオを送りつけたりしたんだけど、無反応だったよ。仕事が成立していれば今頃はお友達だったかもしれないのに。

そのくらいのCMディレクターだったんだけど、やはり映画に行ってしまった。イギリスのCMディレクターは成功するとほとんどが映画を撮り始める。で、うまく行くからすごい。アラン・パーカーリドリー・スコットトニー・スコット、トニー・ケイなんかは超有名どころ、イギリス人じゃなくてもヤン・クーネン、デヴィッド・フィンチャーなんかもそうだ。
ターセムは期待が大きかっただけ、興行的に大成功する監督という評判が取れなく、どうなったのかしらと思っていたら、やってくれたよ。

万華鏡を覗いているかのような夢の国の華麗な世界を体験させてもらったよ。

イギリスで活躍していたが、インド国籍だ。
何かやってくれると思っていたら最後はバングラだ。
インドの香をぷんぷんさせながら、出演者全員を躍らせてくれたよん。俺も踊った。

どうも動員に不安がある。公開して2週間しかたってないのに、かける回数が減っている。
これ見ないとお子様にお話ができなくなりますよ。
下手打つとあと一週間ということにもなりかねない。
お願いだから見に行って。
とにかく今週行って。

世の中騒がしいじゃないですか。
こういう映画見なきゃ。

お城はこんなじゃなかったけど、ともあれインドのもの。
映画はインドが舞台じゃありません。