下関レポート その3 彦島旅情

下関には島がある。
巌流島があるが何もないらしい。行ったことがないので何とも言えない。
何故そんな場所で小次郎と武蔵が勝負することになったんでしょう。
本を読めばわかるんだろうけどね、バガボンドは今どのあたりなんだろう。帰ったら漫画喫茶に行ってみよう。

何故そんなことが気になるのかと申しますと、彦島という島に行ったんですよ。ここは無人島じゃなくて本土と橋とトンネルで繋がっているちゃんとした住民のいる住宅地で私には未開の地である。
住民は英語を話す、というようなくだらないことがあるわけもなく、ちゃんと下関弁です。

人間の行動範囲なんてたかがしれていて自宅、学校、繁華街くらいでしょ。
友人のいない住宅地になんて行かないよ。
それに何となく彦島って怖かったんだよね。
彦島中学、柄が悪いっていわれてたもんで遠慮しちゃってました。

何しろ知らないところなんでどこに行っていいのかわからないんで、バスに乗りなんとなくよさそうだ、というところで降りてみた。
どこをとってもフォトジェニックな島。
しかし、ここでもあまり人に会わない。みんな下関の人は引きこもりかね。

路地はやはり美しい。

で、見当をつけて海を目指したら小さな船着き場があった。
そこにあったんだな。
巌流島行きの船が。年中無休で乙女丸が運行しているはずなんだけど、乙女丸はそこにいるのに船頭さんがいない。生まれて初めて巌流島に行ってみようと決断したのに、動かないんじゃしょうがないでしょ。
やる気出して欲しいなあ。

乙女丸はどう構えても写真にならないのでシャッター切りませんでした。
普通の小さなボートです。

歩けば歩くだけ、「あらら」というものに出くわす。

気がついたら4時間彦島を歩き回っていた。
旅人だ。実家付近を旅する旅人。
歩けば誰でも旅人になれます。

さすがに疲れて、バスを乗り継ぎ家に戻ったんだけど、バス代高いわ。彦島から家の近くまでのバス代540円。田舎はバスが高くて腹が立ちます。車がないとどうにも不便。
しかし、バスと歩きの方が旅してる気がするよ。

家に帰ったらお向かいの家にきれいな陽が差していました。
ああ、腰が痛い。

何せ写真を取り込み、アップロードするのに時間がかかるんで、帰るまでは下関レポーだけになりそうな気配です。

しかし、旅のお話になってない。これじゃ、ただの記録だ。
やはり旅を語るには熟成させる時間が必要だ。