黄金を抱いて翔べ
うわっ!もうびっくりした。
すごい映画に当たってしまった。
最近の日本映画にこんな緊張感のある作品なんか期待していなかったんで、いきなりぶちかまされてしまい、全てのシーンを目に焼き付けたくて、瞬きを上映中一度もしなかった。
公開されて1週間ちょっと。
大変残念なことに大きなコンプレックスでは、小さめのスクリーンに移されてしまっている。阿呆やで。この映画を見せんで何を見せたい。映画ファンの方々、この映画を見なかったら地獄に行くよ。
井筒監督、テレビに出て、コメンテーターっていうの?あれに登場して、えーちゃら加減なこと話し始めてからすっかり嫌いになっていた。直接会うとやっぱり嫌いかもしれないが、この映画を撮ったことで映画監督としての凄まじい情念を見せつけられたので、少なくとも監督として貶すことは一生できなくなった。
原作じゃなくてちゃんとオリジナルの脚本を書けよ、と一昨日書いたばかりなのになあ。
珍しく井筒監督が原作から撮ってるんだよ。
しかも完璧な出来栄え。
この小説、高村薫のデビュー作だよ。1990年だ。
22年間井筒監督が映画にしたくて、本がボロボロになるまで持ち歩いていたそうだ。
- 作者: 高村薫
- 出版社/メーカー: 新潮社
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高村薫、しつこいでしょ。
どんだけ書き込む、ってほどしつこい。
しかも彼女の小説は常に重い雨雲に覆われている。
一度たりとも笑わせてくれない。
映像化しにくい。
監督がどこまで作品を理解しているかが問われるものばかり。
今回は井筒監督は正面から向き合って、弾を避けるようなことをしなかった。
監督、二度とテレビに出て適当なこと話してくれるな。
ずっと映画作りに没頭してくれ。
今後の作品は全部見るから。
大倉、手放しの絶賛です。
テレビをあまり見ないので予告編の記憶がないんだけど、これだ。