不在者投票

16日は多忙のため、昨日不在者投票に行ってきた。
毎回不在者投票に行くたびに皆さんのお仕事はなんですか、と聞きたくなる。
何を隠そう一番怪しい人間は私なのだが、あれだけ大勢の人がやってくるのを見ていると不規則な時間で働いている人がこんなに多いんだと感じいります。私だけじゃないんだ、と。なんとなく安心、と。

一時はこのわけのわからん選挙で一票を投じたい候補者がいないので棄権しようかと思案したが、世論調査であれだけ「自民党圧勝か」とやられると、それだけはなんとしても止めないとまずいと全力疾走で投票してきた。走って何が変わるのかわからないが。
民主党があれだけダメだったんだから、政策立案能力、実行能力があるのは自民党しかないじゃないか、という判断をされている方々が多いことは理解できます。
しかし、今の安倍総裁の下で自民党のいいようにさせるのは非常に危険である。

過去自民党が長期にわたり政権政党だった頃には、自民党の中にも良識を持った人たちも多くいて、戦争への強い反省を常に忘れなかったり、野党への配慮を行っていたり、憲法第9条遵守を理念とし核廃絶を真剣に世界に発信していた。それを「55年体制」と呼ぶのであれば、それはそれで私はよしとしよう。

富裕層への最高税率は、1974年の田中内閣時代は住民税とあわせると93%、1984年の中曽根内閣時代で88%、1999年の小渕内閣時代に現在と同じ50%となった。
過去の税率については当時の事情があったにしても、あるときまでの自民党政権の日本は世界的な税率水準から見れば、まるで社会主義国である。今、自民党に強い影響力を持っている学者の言う「自分の才覚で利益を得る人間が報われない時代」であったのである。
逆に言えば「額に汗して働く人間」と大きな乖離がなかった時代である。

必ずしも「元に戻そう」と言いたいのではないが、国民全体が豊かになれるように、社会保障制度が維持していけるように当時は金持ちからは金を取っていた。当時、大企業優遇と非難されていたが、大企業が充分に利益を出せないようであれば、下請けの会社も潤わなかった。単純に大企業批判をするのは間違いである。働いていて楽しいかどうかは別の話だ。

隣国との関係改善についても努力が見られた。
今、安倍総裁が威勢のいいことをぶち上げているのとは大きな違いである。

私は選挙権を持ってから一度も自民党に投票したことがないので、全く自民党支援者ではないが、現在の自民党と比べれば、過去の自民党は遥かにましであった。
誤解のないよう申し上げておくが全ての政策が正しかったというつもりはない。
なんせ共産党左派シンパだったわけだから、ふざけんなと思うこともたくさんあるよ。

しかし、繰り返すが現在の自民党にいいようにさせるわけにはいかないんだよ。
対米従属もいい加減に脱却してくれ。これは民主党も同じか。
中国との尖閣諸島問題もただ断固守り抜く、と繰り返しても何にもならない。本気で戦争おっぱじめるつもりか。誰が得する?頭冷やして中国の異常とも思えた反応の裏に何があるのか考えてみろ。

憲法9条だけじゃなく憲法の大幅な改正を目論んでいるようだが、多くの人が指摘しているように草案では極めて大胆に「基本的人権の尊重」箇所が削られてしまっている。そのほかにもよく読むと「国家優先、国民最後」的色彩でよくここまで書けたなと思うほど醜悪なものとなっている。

長くて恐縮だがそれをうまくまとめたものがあることを友人が教えてくれたので、是非ザッとでもかまわないので目を通していただきたい。

http://www.geocities.jp/le_grand_concierge2/_geo_contents_/JaakuAmerika2/Jiminkenpo2012.htm

自民党原発も推進しますよ。本当にそれでいいんですか。

どなたもいい加減に投票することはないと思いますが、もう一度よく考えてくださいね。

選挙予想見るたびに、こんな感じなる私。