暴走老人、あるいは妄想老人

昨日、石原慎太郎が醜悪な街頭演説を行った報道を目にして、勝手に自爆してくれ、ただ、外国人に対して大変失礼だし、とても恥ずかしいからもうこれ以上外に出さないようにと神様にお願いしたのだが、イギリスの友人からメールが届いていたことで、その望みは打ち砕かれてしまった。

この友人は何が面白いのか日本語は全く読めないのに、私のブログとFBをチェックしていて妙な嗅覚でこれかなと思う記事はグーグル自動翻訳を使って何が書いてあるのか大筋理解して、時々感想を送ってくる。ありがたい気もするんだけど、これは読まなくていいよというものまで反応してくる。
昨日は日本維新の会の代表様石原君と代表代行の橋下君があんまりバカバカしくも腹の立つこと言ってたんで、たまたま両方「君たちどうかしてんじゃないの」と書き込んだら、それを読んだ友人がこれも読んだか、と12月8日のニューヨークタイムスの記事を送ってきた。

12月6日にはイギリスのエコノミスト誌が石原氏を「右翼のゴロツキ」とこき下ろしたので覚悟はしていたのだが、ニューヨークタイムスは少し上品で「右翼のポピュリスト」で納めてくれていた。アメリカの新聞に日本のことが書かれることは非常にまれで、ある意味まだ興味を失っていないのね、と喜ばしいことかもしれないが、これで世界中に石原君の暴走、妄想が知られてしまった。

恥ずかしいを通り越して大変よろしくない。
私は日頃からアメリカの国際政治における横暴を嫌っていることを隠していないが、こういう記事を書かれることはとても困る。嘘書いてるわけじゃないし。
石原君にとっては中国もアメリカも「ふざけんな」と思っているわけだから、痛くも痒くもないだろうが、困るんだよね、あんまり出鱈目やられて万が一にもキャスティングボードを握られるようなことがあると。すでに各国が日本は右傾化していると警戒し始めているところでそんなことになったら、日本は危険な国ということになりますよ。

どの国にも過激なナショナリストはいて、「おーおー、めちゃくちゃ言いよるで」とこっちが思ってるんだから、逆の場合そう思われることは必至である。ただ、他国の過激な右翼ポピュリストが政権の一翼を担うことは非常に珍しい。イタリアのベルルスコーニは例外か。

昨日の記事に書いた自民党憲法改正草案におそらく維新は乗るんだろうから、へた打つと衆議院ではありえない改正案が通ってしまうんですぜ。で、このまま参議院まで自民党が勝ってしまい、石原君のとこまで議席が回ってくるようなことがあれば、止めようがないですよ。
そんで、今朝の日経のトップは自公で300超と世論調査の結果を載せている。
公明党は改正案には乗らないだろうけど、すごく嫌な感じ。

こんなことを自分が書くことがあろうとは思わなかったけど、今回は別だと割り切った。
何卒皆様賢明なご判断を。

友人が送ってきた記事は以下のアドレスのものです。
かなり長い記事で面倒くさいけど、ご興味があれば是非。

http://www.nytimes.com/2012/12/09/world/asia/shintaro-ishihara-right-wing-japanese-politician-makes-gains.html?pagewanted=all&_r=0

笛を吹かれても踊らされないようにしましょう。