宴会の日々

どうも年末になると、あまりくだらないことは書いてはいけない気がしてくるのはどうしかしら。
毎日書いてるじゃん、と突っ込みたい人は本当のくだらないことを知らない。
ずーっといつ書こうかと悩んでいる一件があるんだけど、これを書くとみんな読むのをやめちゃうんじゃないかと不安で書けない。新年早々というわけにもいかないから、しばらく溜めておくんだろうな。
つまらんねえ。

さて、皆さん、宴会続きでそろそろこのバカ騒ぎも終わりにしたいと思っているでしょう。
私も日本の会社で働いていた頃は12月は夜の宴会が入っていない日がなくて、胃も肝臓も限界、背中が痛い、おしっこも黄色いという楽しそうで、楽しくない毎日でした。
最近はいかがお過ごしでしょうか。

昨日、何時に何人読んだかを確認してみたら12時を超えてからの読者が激減していた。
もうよれよれで、PC開く気にもなれない、ということなのかしら、と思ったり、個人でデザイン関係の仕事をしている人は「じゃ、これ年明けまでにお願いね」と無茶苦茶なこと頼まれて、こうなったら意地でも年内に仕上げてやると追い込みにかかっているのか、と想像してみたりしています。

私のような立場の人間は基本的には奢ってくんなきゃ行きたくないなあ、という建前を作っているんだけど、みんなが楽しそうにしていて、私は自宅でひっそりというのは性に合わないので、お声が掛かるとすぐに出かけてしまう。
それでも会社勤めをしていた時より遥かに健康でございます。

最近の同年代は飯を食ったら「じゃ、これで」とあっさり帰ってしまうので、「毎日ご苦労様」と後姿を拝んだりするのだが、つまらんね。若き頃のあの出鱈目な飲み方を忘れちまったのかい。

私がいたラジオ局の忘年会は会社の中でも異彩を放つほど凄まじいものだったが、飯を食うところまではある程度理解できるものだった。せいぜい大皿を持って来てもらって、酒をなみなみ注ぎ、それに残ったつまみをどんどん投げ込み回し飲むのだが、一度局長が飲み始めて周りが見えなくなってから、こっそり雑巾を投げ込んだ不届きなアッパレ者がいて、局長激怒り。
無礼講って言ったじゃん、とそんな怒りを全く無視して貸切にしてある2次会のスナックになだれ込む。全員で。局長も。30人くらいいたのかね。

ママさんは我々若者を普段から可愛がってくれているので、よほどのことがない限り笑ってみてくれる。

狭いスナックに30人だから立ち飲みが大半、カラオケに合わせて全員で歌を歌いまくる。若いバカな社員だ、で済めばいいのだが、そこからが始まりで酒を口に含んで人の顔に向かってブーっと吹きかける奴が出てくる。これはやられると楽しくもあり、腹立たしくもあり、同じことを誰彼かまわず仕返しを始める。
局長の顔に面と向かってそんなことはできないので、後から頭頂部に水割りをぶちまける。怒った局長が振り向いても誰もいない。「誰がやった!」と怒鳴っても全員知らんふり。「いい加減にしろ!」と赤鬼になっても、来たあんたが悪い。
そのうち寝始める奴が出てくる。そういう場をわきまえない野郎には制裁が待っている。背中から水割りが流し込まれる。ほんのちょっとじゃなくて、少なくともコップ一杯は入っちゃうな。
それでも全員興奮の絶頂にあるんで、みんなの身体から湯気が立ち、不気味な雰囲気となる。

さすがに事態がそこまで進むと、ママさん、従業員の方々は騒動が治まるまで寒い外に出てしまうか、隣の店に避難する。時々「いい加減にして!」と叱りにくるが、いつものことなので説得力がない。
この騒ぎは全員揃っているか、いないかの違いだけで、実は忘年会とは関係なく日常起きていることなのである。

ただ、忘年会の時は偉そうにしているバカ局長をどうにかしてやりたいだけだもん。

んで、何時だかわからないド深夜に全員で「心の旅」を肩組んで歌ってお終い。
ああ、恥ずかしい。
今、偉そうにして偉くなっている諸君、お前ら全員でこんなことやってたんだからな。忘れるなよ。

その前の部署にいたときは、あんまりおっさんたちがつまらんことで喜んでいるので、一人二人と別の店に移動してしまい、翌日部長が激怒していた。
忘年会ってのは上司が怒るよなことが面白いんだから、それでいいのよ。
偉くなっていても怒らないように。

しかし、聞くところによると、そんな阿呆の集団のような飲み方は一切なくなったらしい。
つまらんね。つまらん。

今日は私も軽くラジオの仕事の打ち上げ。
明日は母親と二人で忘年会だ。
しみじみしてるぜ。

昔のバカ騒ぎを体験したいという方は、声をかけてみてください。
再現してさしあげます。

この写真はですね、宴会の様子じゃなくて、ネパール・カトマンズでのお祭のクライマックス。
酩酊した神様役の人を支えて町中を練り歩きます。