2012年映画ランキング

映画は飯のようなもので趣味ではない、と書いたが、飯にしては見た本数が中途半端。
私は試写にそんなに呼ばれない方である。映画評論関係と思われる方は毎日2本とか試写にいらしていて、映画の日々を暮らしていらっしゃるので、そういう人こそ「飯だ」と言っていいんだと思います。
失礼いたしました。
誰からも怒られていないけど。

今年見た映画は180本、去年が181本。
頑張って見るとかそういうことじゃないけど、暇がありゃ映画見ているにしては少ないわな。1日3本まとめてみる日だってあるのに。

なぜ評論家でもない私がそんなに見るのか。
好きだからに決まってんじゃん。
他に理由なんてありようがないでしょ。
私はこの歳になっても映画館のあの暗い子宮の中で栄養をもらって、出たくないよう、と思いながらも、仕方なくこの世に再生してくるのである。
いい映画を見て唸った後はお肌もつやつや、嫌なことは全部忘れている。

たかが180本くらいで偉そうにランキングつけてんじゃねーよ。
ホント、ホント。
わかってるんだけど、どんな映画を見たのかのチェックにもなるので、毎年公にさせていただいている。しかし、当然毎日2本とか見てないので、見落としが多い。そこんとこは、笑って許してあげてはどうだろうか。

生意気にも今年はキネ旬方式で日本映画、外国映画に分けてのランキングです。

<日本映画>

10位 僕達急行 A列車で行こう
故森田監督の外角に落ちる見事なスローボール。

9位  天地明察
個人的には小説よりも楽しめた。

8位  その夜の侍
堺雅人はやはりエドワード・ノートンと同じ狂気を持っている。

7位  かぞくのくに
韓国人監督が撮った日本映画。こんな時代になった。安藤サクラ、なんなんだよこいつ。気になりすぎ。ヤン・イクチュンも出演。

6位  アウトレイジ ビヨンド
北野監督の作品は好き嫌いがはっきり出る。これは大好き。

5位  夢売るふたり
西川監督にお会いしたい。松たか子さんにも。

4位  わが母の記
真正面から撮った堂々たる映画。

3位  ふがいない僕は空を見た
わかんねー、という人もいるでしょう。でも傑作。

2位  黄金を抱いて翔べ
井筒監督、馬鹿にしてました。ごめんなさい。素晴らしい作品でした。

1位  ヒミズ
「全然何が面白かったのかわからなかった」とおじさんたちから非難された作品。これの何が分からないのかが分からない。園子温監督のこの前後の映画は全く評価しませんが、これには度肝抜かれた。

番外  映画 秘密のアッコちゃん
赤塚先生への最高のオマージュ。泣いた。

<外国映画>

10位 白雪姫と鏡の女王
まさか、と思うでしょ。でも、好きだからしょうがない。

9位  ダークナイト ライジン
こういうのはどうしても入るの。

8位  おとなのけんか
アメリカに入れないポランスキーアメリカの映画を撮りました。実にポランスキーらしくなくていい。役者がうますぎ。

7位  アルゴ
本当の話だとは知らなかった。作り話だったら入りませんでした。

6位  ムサン日記 白い犬
最後のシーンは多分一生忘れられない。

5位  007 スカイフォール
ここまでかっこよくて面白かったらしょうがないでしょ。

4位  ミッドナイト・イン・パリ
トゲがなくなったウディ・アレンだが、その分素直に楽しめるようになった。

3位  ドライブ
重くて、悲しくて、忘れられない。

2位  灼熱の魂
レバノン内戦を描いた作品。溶けた鉄を飲まされるような作品。

1位  レ・ミゼラブル
ここまで泣かされると泣かしたもん勝ち。ミュージカルにはとにかく弱い。

番外  遊星から来た物体X
CGが進歩して綺麗になったけど、少しできすぎてました。でも、気味の悪いものが好きな人は必見。

ということなのだが、何しろ外国映画は他にもいい作品が多かった。作品名だけ。
最初の人間
シェイム
WIN WIN
決闘の大地で
果てなき路
ルート・アイリッシュ
ものすごくうるさくて、ありえないくらい近い
オレンジと太陽
人生はビギナーズ
イラン式料理本
砂漠でサーモン・フィッシング
預言者

ランキング内の作品と入れ替えてもいいくらいです。
今年もいい映画を見せていただきありがとうございました。
カスもずいぶんありましたが。

では、また来年。

この写真何度もしつこいけど、インド、トリヴァンドラムの映画館でチケットを買う若者の列。
どうしてこうなる。