バレンタインデイ

バレンタインデイでいいんだっけか、と考え込むほどこの日のことは頭にない。
FB見て、もらったチョコレートの写真を自慢げにアップしているのを目にして、「ああ、そう」と思い出した。

もしかしたら去年も同じこと書いてるんじゃないかと心配になって調べてみたが、尿酸値と中性脂肪のことについてのウラウラな恨み言しか載せていない。
どのくらいこの日と縁遠くなっているかは明らかである。

私は甘いものを食べないので、チョコレート自体については何の郷愁もない。淋しさも感じない。全然見たくもない。どうにでもしてくれと思う。
しかし、愛は欲しいな。小指の先ほどの愛。
どうでもいいか。

イギリスでは女性から男性への愛の告白なんておかしな風習ではなく、どちらからもチョコレートに限らず、「好きだぴょん」と贈り物をしていいことになっている。
手紙だけでももちろんかまわない。

一度私の部下だったジュリアン・ヘイ君が勝手に私の写真を使って、女性の友達に「いつも君のことを思っているよ」という手紙を匿名で出しやがり、「どうしてこんなアジアのサラリーマンの写真を送ったんだよ、バカヤロウ」と怒鳴ったことがあった。「でも、あたしも会いたいです、とか返事が来たらどうする?」と聞かれて、「そのときはまた考えよう」と返事をしてしまった。
来るわけないんだよ。住所も書いてないんだから。
絶対に受け取った女性はアジア人のストーカーに追い回されていると不安でたまらなかったと思う。
あれは私が書いたのではありません。
ジュリアン・ヘイです。

今日も平凡な1日でありますように。

ジョードプル、インドの平和な空間。