テヘペロ

ボケーっとテレビを見ていると、たまにくだらない話に「へー」と感じいってしまう。
テヘペロ」ってなんだかわかりますかね。女子高生だけでなく、いい歳したオヤジでも知っている奴がいるらしい。「マジか?」と娘に聞いたところ、「マジ」だとおっしゃる。
私はスマートフォンに何の興味もないのだが、そうこうしているうちに世の中全てのことから取り残されていっているらしい。

テヘペロ」はちょっとした可愛い失敗、間違いを犯した際、舌をペロッと出して、「許してちょ」的な動作を指す言葉らしい。ペコちゃんは何の間違いも侵してないが、あれと同じように可愛く舌を出している女子高生の姿が映し出されていた。
舌出して何でも許してもらおうと思うなよ。
許してしまいそうな私が怖いが。

この手の言葉は数年で入れ替わるらしいから、オッサンが無理してまねすると「ウザッテー」と気味悪がられるだけだから止めておいたほうがいいと思います。

さて、若者言葉は他にもたくさん紹介されていたが、すべて忘れてしまったので次の話題に移ります。

広告会社ではクライアントはクライアントなんだけど、普段使う言葉は昔は違っていた。
私のいた会社では正式には「得意先」が使用されていたのだが、ジャンジャン電話が鳴っていたりすると「誰からだ」「得意です」と返すことがほとんどで、急いで出かけるときなんかにも「得意に行ってきます」と言い放っていた。揉め始めると「で、得意は何て言ってんだ」みたいなこともあった。
お得意様はまさか得意と呼ばれていたとは知らなかったろうが、まあ、そんなことってたくさんあるでしょ。私たちも「業者」って呼ばれてたし。

入社以来ずっとそう思い込まされていたので、自分で会社を作って他社から人を引っ張ってきた時に最初怪訝な顔をされた。
「大倉さん、クライアントのこと何て呼んでんですか」
「得意だよ」
「得意ー!!なんて言ってんだかわからなかったんですよ」
「なんで」
「だって客じゃないですか」
「客って何よ」
「クライアントですよ」
「客かよー!!」
と私も驚いた。

どこの会社がどう呼んでいるかは内緒だが、クライアント様は得意と客だとどちらが喜ばしいんでしょうね。
私は客ってことはないと思ったんだけど、いろいろ聞くと「客でしょ」という会社も結構あったりする。客って「茶出しとけ」の客だろうと感じてしまうのだが、得意も変だといえば変だな。
最近の広告会社は横文字がやたらと多いので、もしかしたら全てクライアントに変わってしまっているかもしれない。
広告主の皆様、昔の荒っぽい時代の話かもしれません。
怒るんだったら、私が全部引き受けますからどんどんご不満をぶつけてください。

「フロンシャン」という言葉が学生時代一時流行った。数人の間で。
フランス語じゃないんだな。
エチオピア語でもない。
勝手に作った。

バックシャンという言葉は大昔からバカな男どもによく使われていた。今は使わないですか?
「後姿が綺麗な女性」という意味でございます。
しかし、後姿が綺麗だとどうしても前に回ってご尊顔を拝したくなる。
こちらが数人の場合、恥ずかしいので、じゃんけんしたり命令したりして、「追いついて見てこい」ということによくなった。
中途半端に横まで並んで帰って来て「いも、サイドシャンよ」と報告されるとどうしても根性出してちゃんと追い越し、自然に振り返りたくなる。しょうがないんです。バカなんだから。
残念な場合は、首を横に振って帰ってくるんだが、お綺麗な方だったりすると走って帰ってきて「凄いフロンシャン」とこそこそ声で話がある。で、全員で駆け出す、ということになっていた。
フロントとシャンを合わせた造語です。
シャンというのは旧制高校の学生語で「美人」を意味する。ドイツ語から来ています。

書いてみてわかったんだけど、これ「テヘペロ」より程度が低いね。
すみません。
もう少し勉強します。

ああ、凄いバックシャン。
コチ、インド。