偽りなき者、その他のお勧め作品
子供は嘘をつかない、酔っぱらいも嘘をつかない、と言われますが、実際は酔っぱらいはメチャクチャ嘘をつきますから、まず除外ね。
汚れた大人を知らない幼児は嘘をつかない、というのはどうでしょう。
私は児童心理学を全く勉強したことがないので、学術的には答えられないんだけど、自分のことに置き換えてみると私は絶対に嘘ついたな。4歳で下関に移ってからのことはよく覚えているんだけど、3歳まで熊本の水前寺近くに住んでいたときのことも覚えている。天才じゃないんで、順序立てて、いつ何が起きたか、までは無理だが、様々な記憶の断片が目の前をふわふわ飛んでいる。LSDとかやってないですよ。あくまでも比喩です。
私はあの頃から大人の顔色見てたもん。
太宰みたいでしょ。
でも、私だけじゃなくてほとんどのガキはそうだと思う。
大人の答えて欲しそうなことを話す。
話さなくても、あーだ、こーだ言われるとうなづく。
自分からお菓子欲しさに出鱈目を言ってみたりもする。
何でもやりますよ。
かといって悪意の固まり、というわけではない。
何となくそうなっていることがあるんです。
この辺りのところ、詳しい方がいらしたら是非お話伺いたいです。
「偽りなき者」は42歳にして幼稚園で仕事を得たまじめな男の話である。
誰かが考えなくつい口にしてしまったことが、小さな町のコミュニティを破壊していく。
スクリーンから目が離せないが、逃げ出したくなる。
デンマーク映画だが、こんなことはどこで起こってもおかしくない。
日本だったらもっとひどいことになるかもしれない。
ああ、辛い、誰か私を助けてください、と叫びだしたくなる重い映画です。
是非ご覧になってください。
重かったよね、ねー、と話をしよう。
東京では24日までしかやってないみたいです。どこかでまたかけるかも。でも、ともあれ急げ。
今頃になってなんだよ、でしょ。
そんなこともあるんだよ。
さて、お知らせした通り、私は来週21日から6月22日まで日本にいません。
その間に公開される映画でこれは観ておいた方がいい、というものが何本かあります。
少々早いんですが、お知らせしときますね。
乱暴で申し訳ない。
公開される映画を全部試写で見たわけではないんで、この他にもたくさんいいものがあるはずです。
そこんとこはうまくあれしてください。
これは、あす紹介しても良かったんだけど、ちょうどいいから本日に。
「旅立ちの島 〜十五の春〜」
高校のない南大東島から旅立つこの世のものとは思えない美少女の物語。
不幸になるわけじゃありません。
三吉彩花の美しさと若さと演技に圧倒されました。
脇が大竹しのぶと小林薫でがっちり固めてあります。
今週金曜公開。
5月25日公開の「プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ」。
これは何を置いても見ないと後悔します。
雑誌、新聞評がどうだったとしても私を信用しなさい。
6月1日公開の韓国映画「ある会社員」。
あまりにもひねりがないストレートな構成なんだけど、今の韓国映画にはそれでも見るものを引きつける力があります。
3分くらい「必要ないんじゃないの」というカットあり。
6月8日は「箱入り息子の恋」。
あり得ないでしょ、と非難されること確実だけど、私は星野源さんを知りませんでした。心から反省しています。
星野さんと今「みんな!エスパーだよ!」でやさぐれている夏帆の恋物語、じゃなくて、彼らが演じている男女の恋物語。
「どうなんだろ」と疑いながら観に行ったんだけど、すっかり心を温めて帰りました。
夏帆さん、いいな。
6月8日にもう一本。
最近アメリカに興味をなくしたんじゃないかと疑われるウディ・アレンの「ローマでアモーレ」。
ウディ・アレンのいいとこ悪いとこが全部吐き出されている映画です。
私は好きだけど、「なんじゃこれ」という人もいるかもしれません。
あとは7月公開になるものしか観ていませんので、帰ってきてからにします。
いない間にずいぶんいいもの見逃しそうだけど、それはもう仕方がない。
FBを活用している皆さん、これは観た方がいいよというものがありましたら私のウォールに書き込むか、メッセージを入れといてください。
ここにも25年くらいぶりに行ってきます。
サクラダ・ファミリアの一部です。バルセローナ、スペイン。