日本という国の見え方

しばらく海外にいて日本の新聞に目を通すことはなく、英字新聞があればそれを読む、テレビのある宿では英語ニュースをやっていれば見るという日本メディア遮断状態にあったわけでありますが、日本の情報に接することはまずございません。
と言いつつ3つだけ日本のことが報じられているのを目にしました。

最初はイギリスで橋下大阪市長慰安婦発言。これはかなりのサイズで新聞に報じられておりました。
既に日本で大騒ぎももう飽きたかな、放っておいていい発言じゃなかったけど、というタイミングで出発して5日くらい経っていたので「あら、やはりこの手の発言にはやはりなかなか手厳しい」と感じましたな。
帰ってきたら石原君と橋下君が仲直りとか、くっだらねーことまだやってました。何年経ってもこの国は変わんないんじゃなかろうか。

もうひとつはあまりに短くて内容がよくわからなかったんだけど、福島原発から汚染水がまた大量に漏れているのではないかということに関してテレビで報道されました。それくらいヤバいんだからあんたの国でも原発やめなさいよ、と独り言。

最後に目にしたのは株価大暴落。出るときに1万6000円に行くか行かないか、と盛り上がっていたのがドーンと落ちました、とやっておりました。帰ったら1万3000円だからかなり落ちましたな。
実は私が長旅に出ると必ず株が暴落する。
今度も相当危ういな、と思いつつ出かけたので驚かなかったけど、このジンクスはずーっと続いている。
私が旅に出るよ、と報告したら株をお持ちの人はお売りになった方がよろしいんじゃないでしょうか。

その後、アルメニアジョージアでは新聞も現地のものでもペラペラ、英字新聞はほとんど目にしない。
宿にはテレビがない、ということで日本で何かがあったかなかったかということは知るすべもなく、特に知りたいとも思わなかったので追いかけることはしませんでした。こっちは急がしいんだからそんなことに時間を取られてる暇はないんだよん。

アルメニアジョージアでは東洋人(モンゴロイド)の顔を見かけることはほとんどございません。
見かけたとしても中国人、韓国人、モンゴル人ばかりでここでの日本人の存在感は極端に薄い。
町を歩いていても「チーノ」「アンニョンハセヨ」と声をかけられてることしかない。一度はレストランで「お、お前マレーシア人?」とピンポイントで間違えられたが、「日本人?」と聞かれることはまずない。
「日本から来たよ」というと「あ〜」と反応するがどこにあるんだか分かっているのかどうか。
日本でもアルメニアジョージアグルジア)と言われてもどこにあるんだか、という人が凄く多いことは出かける前に察知していたのでどっちもどっちだ。でもFBで激しく反応してくれた人が二人いたのは嬉しかったな。

そんなわけで、日本は株暴落と原発事故と戦争時にセックススレイブを認める国だと思われていることがよくわかりました。
他のことには全く関心を持たれていないのでまるで亡霊のような国だな。

帰国してテレビ欄を改めて見てみるとある意味凄い番組で埋め尽くされていて、亡霊どころじゃなくて脳みそが溶けてる国だなとがっかりしました。分かってんだけどねえ。

しかし、一ヵ月ちょっと日本にいないだけで、日本人である私でさえ日本に興味がなくなってしまうのは私が悪いんだろうか。
なんだか申し訳ない気もいたします。

インドには日本人旅行者が多いんだけど、最近は韓国人、中国人に押されている印象が強うございます。
そのインドでも日本について報道されることはほとんどございません。