新型iPhone

もうわかっている方が多いかと思うが、私はiPhoneについて語る資格なんぞ全く持っておりません。
iPhone持ってないんだもん。

それから、申し上げておかなければならないのは本日書くことは、決してiPhoneあるいはスマートフォンをお使いの方を非難するものではありません。
あくまでも雑感であります。
ご承知おきくださいな。

一年くらい前に私は当時一番性能の高かったiMacを購入いたしました。
一番スクリーンがでかいやつ。
よくアートディレクターが広くて何も置いていないデスクの上にピシッとデスクの端と平行に並べて、仕事ができるやつ、と嫌でも私のような人間に思わせてしまうあれですよ。
私はアートディレクターでも仕事ができるやつでもないんで、現在は本や資料やカメラやCDが両端にうずだかく積まれてしまい、キーボードだけがかろうじて打てるような、見る人が見ればダメダメ野郎だとすぐに察知できるような状況であります。
そう思わせているだけかもしれないけどね。

それまで使っていたPCがあまりにも古くて、一日一回はフリーズする、画面が荒い、恐ろしいほど遅いというものだったので、最初iMacを動かしてみたときはこんなものがあるんだったらもっと早くから使っておけばよかったと素直に思いました。
ま、現在でもこの機械の10分の1ほども使いこなせてないはずなんだけど、それはそれでいいじゃない。
本人が満足してるんだから。

そんな最新のiMacを使っている私は現在もガラケーとどことなくバカにされている、と言いますか、明らかにバカにされている携帯電話を使用しております。
他人様からだけでなく、家族からも「なぜだ」と問われることがあるんだけど、「必要だと感じないから」としか申し上げようがない。PCからのメール転送も行っていないので、自宅に帰らない限りどのようなメール連絡も受け取れない。
最近はそれを知っている方々がショートメールを送ってくださるので、それで充分じゃん、と不自由を感じないんです。
不自由を感じないということは、便利であることも知らないということなんだろうな、ということくらい理解しております。
だけど、便利であるということを知ってしまうと、不自由な世界には戻れないということでもあります。

そもそもどのくらいスマートフォンが便利なんだかわかっていない人間が偉そうに語るんじゃねーよ。
ごもっとも。
本当に知りません。
あー、知りたくね。
と、ここでケツまくったら終わってしまう。

新型iPhoneが発売されますよ、とお知らせが出ただけで一週間も並ぶ人たちが出るくらいなんだから、心の底から「欲しい」と思われているんだと察します。
うらやましい。
そんなことが私にはないのよ。
どうしても欲しいものがあるといいな、と時々モヤ〜ッと思うんだけど、いつの間にかそれが消えてしまうんです。
と言いつつ結構高いカメラなんかいつの間にか買ったりしてるんだけど。

そんなことを今日書くつもりではなかった。

本番はこれからだ。
でも短くなるな。

私が小耳に挟んだところによりますと、新しいiPhone指紋認証で起動するらしいじゃないですか。
これまでは暗証番号だったの?
皆さん使い始める前になんだか画面をスラーとなぞってるじゃない。
あれ、すごくかっこいいなと思っていました。
だから買おうとは思わなかったけど。
私の携帯はどなたでもお使いになれますよ。
拾ったらすぐに使える他人に優しい携帯です。

さて、指紋認証だと暗証番号必要なし、あのスラーもなくなってしまう。
便利になるなあ、と思えなかったんですよ。
指紋で機械が動くってのは今ではそれほど珍しいことじゃないと思います。虹彩で認証してドアが開くなんてのもあるの?
あれはSF映画の中だけ?

私がなんだか嫌だなあ、と感じたのは指紋で認証するということはそれを認証してくれるシステムがあるわけじゃん。
それがスマートフォンの中だけで完結しているのかしら、もしかしたら登録した指紋はどこかに飛んでって指紋ストックとかができるんじゃないかしら、ということであります。
そうであったとしてもセキュリティがしっかりしているんで悪用されることは絶対にありません、と言われてもなあ。
私の脳内発想では絶対に安全なんてことはないんですよ。
あり得ないと思いたいんだけど、指紋を特定できるストックのセキュリティが破られて、それが犯罪に使用なさるなんてことは100%ないのかしら。
ある日突然「犯罪現場からあなたの指紋が検出されました」なんてことはあり得ないと言い切れるのかしら。
指紋なんてどこからでも拾えるからスマートフォンだけに神経質になるなんて馬鹿げている、ということもわからないではないんだけど、スマートフォンの場合は認証された指紋は間違いなく携帯の持ち主のものだと特定できるじゃん。

最近は入国検査の際に「ここに指置いて」なんてことされることがありますが、あれも嫌だねえ。
政府のやることだから安全です、なんてこと100%信用できないもん。
政府のやることだから疑っちゃう、と思うことの方が多いもん。

いや、いや、失礼しました。
これから新型iPhoneで楽しもうと思ってらっしゃる皆さんに不愉快な思いをさせてしまいましたね。
私の戯言なんて忘れて堪能してください。

先日ロンドンに久しぶりに参りましたところ、パスポートコントロールで指紋を採られている人と、私のようになんにもしなくて「はい、どうぞ」と通された人が分けられておりました。
どのように見分けているのか全くわかりませんでした。

ナショナルギャラリー裏のビルの壁が面白いですよ。