今日子と修一の場合

今日の「ごちそうさん」。
急にいい子になろうとすると周りの人が困ります。
杏さんはうまくぬか漬けを作れてるだろうか。

本題です。
最初に監督、俳優の名前を見て、これはどうなんだろうと思ってしまったのは仕方ないんじゃないでしょうか。
監督が奥田瑛二、主人公は二人なんだけど、一人が奥田監督の娘、安藤サクラ。もう一人は安藤サクラの夫の柄本佑
全員素晴らしい実力を持っているんだけど、家族で映画かよ、という心配は映画が始まるとすぐに消えてなくなる。

主人公の二人は南三陸の出身という設定だが全く交わらない。
震災自体が彼らの生活を一変させるわけではない。
あえてその衝撃は抑えられている。

人は震災以外のことでも大きな心の傷を持っていることが多い。苦闘しながら生きている。
そんな重苦しい、ある意味淡々とした彼らの日常が描かれる。
淡々とした日常はほのかな幸せと真綿で首を絞められるような息苦しさから成り立っている。

「普通ではない」日常の中にいながら、彼らはいずれ震災と向き合わざるを得ない。
二人の主人公の未来は光射す希望に満ちたものなのか、心砕けてしまうものなのかは観る側に委ねられている。
人生は明るく楽しくありたいものだが、それだけでは成立しないものでもある。

安藤、柄本は芝居をするために生まれてきたような人間である。

この映画は明日公開。

ビエンチャンカンボジア