「ごちそうさん」で始まる理由

本日の「ごちそうさん」。
あれだけ食ってりゃお相撲さんになっているはずだと思っていたら、縦に伸びたお嬢さんに変身しました。
杏さん、いきなり10歳年齢詐称しております。

えー、杏主演の「ごちそうさん」が始まり、はや一週間が経ち、毎日一言感想と申しますか、なんだかよくわからないことをブログ冒頭に持ってきておりますが、「大倉、とうとうブログで杏さんのストーカーを始めやがった」と激怒している人もいるんじゃないかな。
そう取られても仕方ないか。
何となくだけど、よくありそうじゃん。
60近いオッサンが若い女性に異常に執着してしまい、とんでもない結末に終わる、みたいな。
違います。

もう5年半「BOOK BAR」で一緒に仕事をしてきて、まるで孫みたいな存在ですよ。
もう可愛くて可愛くて、ではやっぱりおかしなオッサンになってしまうな。
それも違う。

30近く歳が離れてしまえば、へへん、若い娘はそんなこと考えてるんだ、まあ、可愛いから許してあげるか、というんでもないんだよな。
番組は簡単な打ち合わせだけして二人で話し始めるんで、話がどこへ飛ぶか二人ともよくわかっていない。
基本的には本の話をしているんだけど、そこからは自由に羽ばたいちゃうからね。
そんなときに杏さんはいきなり思ってもみなかったところから鋭い切っ先の刀を振り下ろしてくるんで、そんな準備のできていないオッサンはたじろいだりするんですよ。
言葉は恐ろしい武器だぜ。
こういう言い方は他の若い女性に失礼かもしれないが、彼女のように何も隠さず、無防備でありながら、その場で頭を回転させ、円月殺法でオッサンを斬る人に会ったことがない。
円月殺法ってどういうんだっけ。

毎年、お互いの誕生日にはプレゼントを交換するんだけど、一度は頭を洗う時に頭皮を刺激するモミモミ機をいただきました。
髪の毛のことをとても気遣ってくれてるのよ。
優しい。
愚痴を言わない。
悪口も言わない。
ブスッとしない。
新撰組専用本棚を持っている。
オッサンに隠していることはきっとある。あるに決まってるんだけど。
自分が紹介したいな、と思っていた本を私が持って行くと本気で悔しがる。
仕事が終わると必ず「やったー!」と声を上げる。
だんだんどうでもいいことになってきたけど、それはもうよくできた娘さんですよ。

そんな娘さんと番組の中で約束したのよ。
「私、朝ドラは小学三年生のときに放送されていた『おはなはん』以外ちゃんと観たことないんだよね」
「じゃ、これをきっかけに観てください」
「朝、その時間ブログ書いてんだけど」
「たった、15分ですよ」
「そんなに短いの?」
「知ってるくせに」
「じゃ、朝ドラ観て、その感想から始めるか」
「あ〜、それいいですね。そうしましょう」
「そうしましょう」
「そうしましょう」
ということになりました。

それで、月曜から8時にはテレビの前に正座し、「ごちそうさん」を観て、その日の感想を書き始めると、書きたいことが次々に出てきて、これじゃ、本題が書けなくなるね、とかなり抑えめにいたしました。
しかし、どこまで書くかは難しいところだ。
スタッフの皆さんの意見も聞いてみようとメールを送りました。
「録画したり、再放送で観る人もいるんで、うまく触りだけにした方がいいんじゃないですか」
なるほど、そういうことがあるのか。
気がつかなかった。
聞いてみなきゃわからないこともあるもんだ。
杏さんからも返事が来た。
「書いても大丈夫だと思うんです、が」
「大倉さんは150日間並走してくれるんですか」
うまいところで押さえにかかってるな。
「並走しますよ。日本にいる限りは」
ということで再度、ブログ冒頭で感想を書く手続きが滞りなく終わりました。

そんなわけで毎日これからも144日間、「本日の『ごちそうさん』。」でブログは始まることになっております。
実はこれは私にもありがたくて、ネタがない日は番組で拾った話題をこちらで膨らませることができるので、ウンウン唸って写真一枚、ということでごまかす必要がなくなりました。

皆様も是非「ごちそうさん」にお付き合いいただけますようお願い申し上げます。

朝ドラ「おしん」は皆さんご承知の通り世界中で大ヒットいたしました。
ベトナムでは、『おしん』がメイドや家政婦を指す代名詞になっている、そうです。
カントーベトナム

ジャマイカでは、おしんブームが到来し、男女に限らず、名前に「オシン」をつけるのが流行した、そうです。