高崎山のベンツ

東京から大分県高崎山まで行ったことのある人は少ないんじゃないの。
私は下関から機会があれば高崎山に連れて行かれていた。
他にこれといったものがないからですな。

何があるかといえば何もないけど、猿がいる。
猿ばっかし。
あの頃から態度の悪い猿がいたんだけど、今はどうなんでしょうね。
一度小学校の修学旅行で高崎山に行ったことがあるような。
担任の網田先生に「大倉、これぞ高崎山、というのをバックに俺を撮ってくれ」と頼まれたんだけど、「これぞ高崎山」と言われてもねえ。高崎山と書いてある看板はないものかと探したが、それがバックというのもなんだかな。
とりあえず、山をバックに撮ったんだけど、「これが大倉がこれぞ高崎山と思うところか」と問われてトホホと悲しくなっちゃったよ。
猿と一緒に撮ってあげればよかった。

高崎山のベンツが大変な話題になっていて、どうでもいいんだけど、どうしてベンツという名前になったのかには興味があった。
で、今、検索してみたらすぐに「高崎山 ベンツ」というのが出てきて、誰もが同じこと考えてんだということに気がつきました。私もチョー普通だ。

二つの群れでボスに登りつめたのに、人間にすれば100歳以上にあたる爺さん猿が行方不明になったから騒ぎになっていたんですね。初めて詳細を把握しました。

で、どうしてベンツと名付けれられたか、ということなんだけど、「貫禄があったから」だそうで、あらららら、そんなことだったのとまた沈んでしまった。貫禄があるやつってのは時として威張っているやつだったりするから、人間世界でもベンツだらけだな。

この猿がボスに就任したときにはヤナセからベンツのミニカーとバナナをもらったらしい。
ベンツもらったのか、と目を剥いたらミニカーでした。猿がベンツを運転すればもっと大きな話題になったろうに。
ルフトハンザドイツ航空のオットー・F・ベンツ日本支社長が同名のよしみからベンツに会いに行った時は、ヤナセが粋なはからいをしてベンツで訪れたそうだ。
猿のベンツは何も感じなかったと思う。

それにしてもベンツって威張りすぎてないか。

イギリスではなぜかインド人が古いベンツに乗っていることが多かったな。

こいつもベンツと呼んでいいんじゃないかな。
バナーラス、インド。