鑑定士と顔のない依頼人(原題 La migliore offerta, 英題 The Best Offer)

本日の「ごちそうさん」。
め以子が食べている料理は本当に杏さんも食べているそうです。いわしのつみれ揚げ私もいただきたいです。

本題。
イタリア映画なんだけど、なぜか英語で制作されてるんですよ、この作品。
しかも、監督は「ニュー・シネマ・パラダイス」の監督、ジュゼッペ・トルナトーレ
メチャクチャ面白い。
これ以上のこと書いても仕方ないんだよね。

私の父親は自分でも絵を書いたが、ずいぶん版画、ドローイングを買っていた。
「小さいときから本物を見ていると、必ず目が養われる」と家中に絵を掛けていた。
結果、私は絵がわからないというコンプレックスに悩まされ続けている。

ともあれ、父親が死んで、母親が下関を捨て東京にやって来るにあたり、その大量の版画、ドローイングを処分しなければならなくなった。
まず鑑定士に来てもらいすべてを見てもらったが、一枚の版画を見て「おや?」という顔をし、いきなり額装をガンガン叩いて外し始めた。
いかがされましたでしょうか、何か私どもに粗そうでもございましたでしょうか、とお尋ねする前に版画を丸裸にしていくつかの角度から吟味したあと「コピーですね」と言い放った。
あらま、一番高く売れるかと思ったのにー、と私もそれを手にして真似てみた。
コピーだった。
ガラスが入っているとわからないもんだ。
つるつるのコピー。

信じてりゃありがたく毎日手を合わせていたものを。
あ〜あ。

というバカな映画ではない。
ふんふん、はんはん、へ〜、あらま、キャー、という具合である。
観た方がいい。

本日公開。