マック赤坂降臨

逃げてるんじゃなくて、なんとなく差し障りがあるような気がするんで、都知事選で誰を押すのかにつきましては控えさせていただきます。
投票には必ず行きますが。

さて、昨晩は湧いて出た人に埋め尽くされた渋谷で母親、妹たち、そのツレ、その娘たちと母親のお誕生日会。
不良老人だけあって、複雑な渋谷駅を一人で脱出し、あの人ごみをものともせず、待ち合わせ場所のヤマダ電機まで早めにきて私達を待っておりました。
時間があったんでマッサージチェア売り場でモミモミされていたらしい。
自宅に持ってるのに店員さんの説明をフンフンと聞いて、「じゃ、また」とその場をあとにしたそうであります。
82歳になりました。

話を戻さなきゃ。
私がハチ公前の地上に出ると人だかりが。
カラオケの音が聞こえるので大道芸人の方かしらと覗き込むと、マック赤坂だった。
本物みるのは初めてだよ。
両手にタンバリンもってシャンシャン打ち鳴らしている。
リズムに乗っているということでもなく、歌っているということでもなく、ナマケモノ的なはんなりした動きで妙に人を引きつける。
なぜそんなことをしていたのかは不明であります。
目撃したときにはタンバリン叩いていたんだもん。
マイクつけてるんだから歌えばいいのに、と多分遠巻きにスマホで写真を撮りまくっていた皆さんも思っていたはずです。

あ、マック赤坂さんは都知事選に立候補している方です。
知らない人はいないと思うんだけど。

それほど寒くはなかったんだけど、マックはYシャツにスーツだけ。
これが意外にハンサムなんだよな。

演説を始めた。
「目標を持って行動しろ」
「勇気を持て」
「失敗してもそこから何かを掴めとればいい」
「そして次の目標、次の目標、次の目標、次の目標」
いいこと言うじゃん。
でもこれって選挙演説かい?
「今や私は政治家じゃない」
えっ!?
「私のところにテレビ局から出てくれ、出てくれと依頼が殺到しています。私はもう芸能人だ」
あらま。
「ハリウッドで大成功します。本当です」
夢を語るなあ。
ノーベル賞だってとれるんです。それくらいの頭脳を持っているんです」
すごい。京大出身だもんね。
「でも、東大、京大の教授にはならない」
ならなくていいですよ。

どんどんなんだかわからなくなってきた。

「では、ここで歌を歌います」
まただ。
今度はタンバリンじゃなくて交通整理のときの誘導棒を両手に握った。
カラオケかと思ったら普通に知らない曲が流れてきた。
歌うんだ、と待っていたら、歌わない。
時々声を出しているようだけど、口元はしっかり閉じられている。
両手を上げたり下ろしたり。
だんだん人も少なくなってきましたよ。
どうします?

チラシが地べたに置いてあるのを何人かが持って行く。
本物のちょんまげ野郎も持って行った。
どこから出て来た?
個人的にはそっちの人の方が気になったけど、怖くて声がかけられなかった。
信長型のちょんまげでキレイに月代が剃られていて、ちょんまげの高さはゆうに20センチはある。
髭もあったな。
やってみようかと思ったことがあるんだけど、それ見てやめにしました。

で、私もチラシをいただきました。
きっとみんな写真と一緒に今日のブログに載せるんだろうな。
でもマック、写真に極端な平体がかかっていて、せっかくのハンサムさんが、ペシャンコの顔になってるよ。
どうしてそうしたの?

もういいや、と待ち合わせ場所に向かっていたらまた叫んでいた。
「なんですか!あのテレビに出ているコメンテーターは。くだらない。ダラダラダラダラデタラメばかり。私は出ません。モーニングショーは見ません」
それでいいよ。
間違ったことは言ってないけど、「私を都知事に」とは私がいた間は一度も口にしなかったな。

チラシにマニフェストとして「8大革命!!」が並べられていた。
すべてをここでご紹介できないけど、ちょっとだけ抜粋ね。
「接客革命」
ホテル・レストラン・受付等の接客スタッフには「スマイル」トレーニングをする。
それでもスマイルができない接客スタッフは「接客ロボット」に代える。
「恋愛革命」
厚労省に「恋愛婚活支援室」を設置する。

その他は特にそりゃねーだろー、というようなことは書いていない。
むしろ立候補者の中で一番急進的な恒久平和への理想が掲げられている。
興味があれば、ホームページへGO!

スマイる!だそうだ。