ダラス・バイヤーズクラブ(Dallas Buyers Club)

本日の「ごちそうさん」。
「お国のために」の大合唱。

本題。
一体こいつは誰だと思いましたよ。
どこかで見たような顔なんだけど、こんなにやつれた不健康そうな俳優知らないんだけど、と思ったら、マシュー・マコノヒーじゃん。
どうした。
いつの間にそんなことになった。
この映画のために21キロ落としたって。
やめとけよ。
本当に病気になるぜ。

80年代、HIVという言葉もまだ一般的には知られておらず、エイズだと診断されるともう未来はない。
死ぬだけの存在。
触れても感染する、とかデタラメな偏見で世の中が満ちあふれていた頃の物語。

アメリカではまだAZTという副作用の強い薬しか販売が許されていなかったころ、主人公はすでにエイズを発症し、余命30日と診断される。
ここから先は私は全く知らなかったんで驚いたんだけど、他国では身体に負担の少ない薬がすでに使用されていたそうです。

タナトスは「死への衝動」と訳されることが多いし、それは感覚的にとてもよくわかるんだけど、「生への衝動」って耳なじみがないでしょ。
生きている人間が言っても「それで?」ってことになるわね。
この映画からは「生への衝動」がこれでもかと叩き出される。

本年度アカデミー賞最有力!と唱われているけど、私の中ではある作品とギリギリ競っているのでまだわかりません。
でも、とてつもなくよくできた映画。
必見でしょう。

これは実話で余命30日の宣告をうけたロン・ウッドルーフはその7年後に亡くなりました。

明日、公開です。