共同幻想として成立しているお金

本日の「ごちそうさん」。
ある理由で今日の内容を知ってたんだけど、もう途中から涙で画面が曇ったまんま。

本題。
ビットコインの取引所を運営するマウントゴックスがハッキング被害にあった、というニュースの直後に民事再生手続きを申請したって「は〜〜〜〜ん?」って思ったんだけど、どうでしょう。
え〜っとですね、ビットコインについては詳しい記事を読んだことがあるのでわかっているつもりだったんだけど、改めて考えてみたらよくわからんわ。
どえらい難しい計算を経てこのコインは誕生するんだけど、どこの国がこのマネーの裏書きをしているわけでもないし、中央銀行が供給量を調整しているわけでもない。
「メチャクチャこのコインが生まれるまで大変なのよ、だから安心」と言われて「そうですか」と安心してジャンスカ現金をぶち込んでいた方々がいるってのも不思議な現象。

サトシ・ナカモトという人間が2009年に論文を発表したところからこのビットコインは生まれたということになっているんだけど、サトシねえ。
サトシ・ナカモトは一度も表に出てきたことないので、インタビュー、顔写真等は全く見つかりません。
実在しているのかどうかさえ怪しい。

マウントゴックスの関係者によれば「客の預かり金と会社の経費がきちんと区分管理されていなかった」ということらしいけど、そうすると、はなから「騙し」であったということざんすね。
負債は65億円。
消えたビットコイン114億円はそれに含まれてない、ということは何にもない、取引所だったわけだからろくな資産があるとも思えない。
何にもない会社があわせて179億円のマイナスとなっているわけで、そこに救済の手を差し伸べるスポンサーがいるのか?
いたらオジサンびっくりしちゃうよ。
「返済はできません」とは言えないから「再生計画の中で返済の条件を決める」と話しているらしいけど、いやいやいやいや、ないでしょ。ないない。

ビットコインは手数料・諸経費が発生しない、ネットで取引されるから国境なんかあるわけない、ということでこれは便利と皆様現金をつぎ込んだらしいけど、仮想通貨であるからその価値はスーパー乱高下するわけであります。
好きな人は大好きなFXと似た仕組みの投機用通貨と思っていいんじゃないかしら。
間違ってたらごめんなさいね。

さてと、そのように怪しい通貨には手を出しちゃダメだよね、と思った私ではありますが、よーく考えてみるとですね、私が銀行に預けたり、若干投資に回しているお金ってのも相当これに似たところがあるんじゃねーの、と思ってしまったわけでございます。
円だのドルだのレアルだので運用しているといっても私はPCの画面上でしか現在所有しているはずのお金の価値は確かめられません。もちろん今のところ解約手続きを行えば現金化できるはずなんだけど、安定している通貨なんてもはやどこにも存在してなくて、上がったり下がったり。
この一ヶ月くらいは新興国の通貨が激しく下落して冷や汗流した方もいらっしゃるんじゃなくて?
各国の中央銀行は利上げで自国通貨を守ろうと必死で、それは「大丈夫、大丈夫私どもの通貨は私が守っていますからご安心ください」というメッセージなんだけど、ビットコインも同じようなこと言ってたのよ。
「ここから先は創出しませんから価値は安定してますよ」って。

金本位制だったときには裏書きが金だから、なんか安心、ってことだったんだけど、それが消えてからは「信用してね」だけで通貨は成り立っていたんじゃないすか。
今でも信用を失った通貨は価値を失い10センチの札束でパン一個なんてところもあるんざんすよ。
ドルも、円も、ユーロもこれが信用なくしたらもう大変、どんな通貨も安心できなくなって世界経済は一瞬のうちに崩れてしまう、から「大丈夫だよね。ね。ね。ね」とみんなで目配りしているんじゃありませんこと。
アメリカ、日本、ヨーロッパ、財政がしっかりしていて、本当に通貨の裏書きができているところなんてあるんでしょうか。

普段からぼんやりそんなことを思っていたんだけど、今回のビットコインで改めて「怪しいぜい」と疑いを深めた私であります。

しかしさ、マウントゴックスの破綻でビットコイン暴落かと思ったら今のところ5%程度しか下げてないのね。
ここは共同幻想が崩れたかもしれないけど、スクラム組んで乗り切ろうということなのかしら。

必ずしも否定的に考えているわけではないんだけど、私は岸田秀信奉者ですから「すべては幻想である」と思っています。
当然すべての通貨も共同幻想で成り立っていると考えます。

ふざけたこと言ってんじゃねーぞ、とお怒りの方も大勢いらっしゃると思いますが、私が思っているだけなんで「ふふふ」と笑ってやってください。
それにつけても金の欲しさよ

ミャンマーの通貨はチャット。
おばちゃんはヤンゴンの市場でチャットを握りしめて昼寝中。