金沢のタクシーは何故

本日の「ごちそうさん」。
こうなることは杏ちゃんがブースの中で話しちゃったんで分かってたんだけど、円周率かよ・・・。


本題。
金沢にこれまで何度来たかなあ、とあたかも金沢通のような気分だったのだけど、本当は2度だったか?
よく考えたら3度だった?
今回で4回か。
ふーん。

金沢といえばカニでしょ。
冬はカニを食いに金沢に行ってどのくらい、どんな大きさのカニを食ったかみんな3割増しくらいで自慢し合うというのが大阪の人の常識、というのはようわからんけど、関西出身の「BOOK BAR」のスタッフの女の子が「うんうん」と首を縦に振っていたので、そうなんやろ。
東京生まれ、大阪育ちの甥に「おい、大阪人はみんなカニ食いに来て、えばりまくるらしいな」と聞いてみたところ、「え〜、そんなんあるか〜」と合点がいかない様子。
そうなんだよ。
みんな君の知らない間にカニをむさぼり食ってるんだよ。

空港から旅館まで割り引きタクシーに乗ってそんなことを話しながら向かっていたんだけど、空港近くに目が覚めるほどでかいお墓群があったんで、金沢の人は巨人か?と疑問に思うのは当然でしょ。
するとタクシーの運転手さんが教えてくれた。
「ああ、あれはね、日露戦争の戦死者のお墓。日露戦争日清戦争の間には線が引いてあるからね」
「ん?」
「歴史的に意味が違うでしょう」
そうねえ、そういう風に考えればそうも言えるかな。
「じゃあ、日清戦争の戦死者のお墓は小さいの?」
日露戦争だけですね、大きいのは」
金沢市内のお墓も日露戦争で亡くなった方のお墓は大きいんですか?」
「いや、田舎だけ。私の実家なんかね、大きいですよ」
「でも日露戦争で亡くなったのは石川県の田舎の人だけじゃないですよ」
「そうですよ」
「なんで大きいんですかね」
「さあ?」
結局よくわからない。

「おお、びっくり100円うどんがある」
派手な看板に目を取られて声を上げてしまった。
「あれね、もう30年くらいやってるんですよ」
通り過ぎるときに振り返ると掘っ立て小屋のようなお店が。
丸亀製麺のようなものを想像してたんでまたびっくり。
「まあ、何やらかんやら頼むんで400円くらいになるんですよ」
100円なのが400円。
トッピングとかいなり寿司とかいうことなんだろうな。
しかし、バランスが悪いな。
「うどんに腰がなくてなんかふにゃふにゃですよ。きしめんみたいな」
きしめん?」
きしめんってふにゃふにゃでしょ」
そんなことはないですよ、と言いかけたが話がややこしくなりそうだったんでやめた。
「下関の駅のうどんも全然腰ないですよ」
「あらー、下関からですか?」
「東京からです」
「今日はどんなことで」
後ろに甥夫婦が乗っていたので話がどんどんややこしくなってくる。
「母親や妹や姪とかです」
「皆さん、東京から」
「いや、大阪とか宇都宮とか」
「は〜!それはそれは」
「そういえば午前中にも私東京からのお客さん乗せましたよ」
「女3人」
「おばあさんが1人いました」
「それは母親かもしれませんね」
「でも4人でした」
「じゃ、違います」

長い。
40分くらいなんだけど、話が長い。
最初は金沢に着いてハイだったのでこちらから話を振ったんだけど、一度きっかけがあると止まらない。
親切心からなんだろうから、文句は言わないけど、慣れてないからねえ。
どうもちょっと違和感が。

昨日も移動で1時間、大型タクシーをタクッたんだけど、運転手さん、喋る、喋る、喋る。
海が見えると「海です」、砂浜だと「砂浜です」。
いや、わかってまんがな。
一瞬たりとも気を抜かず話し続ける運転手さんに申し訳なくて私一人で対応させていただいていたんだけど、他の連中はガン無視。
寝たふりしてごまかしていたら、本当に寝てしまって助かりました。

10分の移動でも「裁判所です」「兼六園です」「こちらからも上がれます」「あれです」「これです」「山です」「川です」「家です」「突き当たりです」とサービスの行き届いたことといったらない。
別のタクシーに乗った連中も同じ目に遭ったらしい。
「観光地だからね」
「ね」
「ね」
と納得したんだけど、あれは観光客だけに行っているサービスなんだろうか。
地元の方にはムスッとしたまんまなのかしら。

二日酔いの頭でそんな哲学的なことを考えるのは無理だった私。

とりあえず、一昨日の夜、姪が片っ端からスマホで撮っていた飲んだ酒のほんの一部。