就活の乗り切り方

ためになることが書いてあると思うと読んだあと激怒しますから、ここでやめといた方がいいかも。
でも、事実です。

すでに就活って始まってるんでしょ。
大学4年になる前から慣れないスーツ着てタリーズとかでiPadいじっているのを見たりすると気の毒で泣けてくるわ。
卒論やなんかもあるでしょうに、本当にご苦労様です。
働き始めるともっと大変だったりするんだけどさ。
大倉に言われたくない。
その通りでございます。
会社とまるで関係ない人生に6年前から突入している私は気楽なハゲだ。
みんな知らないかもしれないけど、ハゲでも幸せになれるんだよ。
好き勝手なことをして生きております。

しかし、私も就職活動をした。
ネットやスマホなんかないんで、リクルートやなんかから送られてくる10センチはあろうかと思われる企業一覧みたいなのを必死でめくったぜ。
嘘。
普通の仕事じゃ絶対に飽きてしまうという確信があったので、なにやるんだかわからなかったけど、いろんな仕事がありそうな広告会社だけ受けました。
飽きれば別の部署に移してもらえそうじゃん。
実際にそういうこともあるしな。

当時、広告会社は就職協定をきっちり守っていて、すんごく選考が遅かったんです。
クライアントであるところの企業に遠慮したからですね。
だから就職先が決まったのは11月頃かしら。
友人が内定決めてヘラヘラしてるのを見て焦ったぜ。
他のとこ受けてないんだから広告会社落ちたらフリーターまっしぐらだもん。
あの頃フリーターなんていなかったけど。
みんなどうしてたんだろう。
どこか内定を取っておいて、最後に広告会社を受けてたのかしら。
そういう生臭い話は入社してからもしなかったな。
風の噂に聞いたのは8月には広告会社でも決まっていた連中がいたということ。
そんなことがあるんだよ。
大人の世界だね。

かくして優が4年間で12個しかなかった私は果敢にも就職戦線に参加したのであった。
多分12個って、最低じゃなかったかな。
バカな学生だから怖いもの知らず。

ところが筆記テストから始まった選考で「あらん、スッゲー簡単じゃん。もしかして満点か」と落ちた気がしなかったの。
そういう時って本当によくできていたはずで、あっさり面接へ。
試験運のよさは母親譲り。
母親もテストの時だけ成績が良かったそうです。

問題は面接でしょう。
岡部の親父さんが自衛隊を辞めたあと、スーツとか作る会社に勤めていて採寸して作ってくれる、2着で2万5千円と破格の条件を出してきたので、それに乗っかったんだけど、出来上がったスーツは「どこを採寸しましたか」というものでありまして、破格にでかい。
スボンなんてキューとベルト締めなきゃなんないから、まるでモンペですぜ。
上着も腕を通すと中学生がスーツみたいになるんで、羽織るしかない。
その筋の人みたいでしょ。
でもそれで面接には行けないから、みんなキリッとした服装をしている中、なるだけ目立たないように端の端に座ってじっとしておりました。
うらやましかったな、かっこいいスーツ。
岡部の親父さんは亡くなりましたので、ようやくこうしてこのエピソードを紹介できます。
岡部は生きています。

第一次面接。
ここでしくるとあとがない。
私1人で3人の面接官を面接します。逆なの?
大変ですよ。
バカばっかしだから。
だって、あれ、部長くらいでしょ。
もっと下だっけな。
今の私から見れば、オメー仕事してんのかよ、ってのばかりだもん。
だいたい仕事ができるできないなんて一回の面接でわかんのかよ。
何を基準にしてんだよ。

こんな感じでした。
「君は大学では何を専攻してたの」
インド哲学です」
「へー、なんでこの会社を」
「OOOOOOOOOOOOOOO」
嘘ばっかし。
普通嘘しか言わないでしょ、面接のときなんて。
「インド行った?」
「はい、ひと月仏教関連の土地を回りました」
嘘。
ルンビニにも行ってないんだもん。
ブダガヤとサルナートとラージギルくらい?
合計4泊くらいよ。
あとは北インドとネパールをウロウロしていただけ。
「へー、マリファナ吸った?」
当時は日本以外で吸っても国内で罪に問われることはなかったし、インドではマリファナ吸引が合法だったところもあったんです。
しかし、これは危険な綱渡り。
私は賭けてみた。
バカ面した面接官を見てルビコン川を渡ったのであった。
「はい、インドでは合法なので吸いました」
「どんな感じになるの?」
「気持ちよくなる?」
「ハイになる?」
「音楽がすごくきれいに聞こえるってホント?」
やっぱり面接官はバカだった。
ひとつひとつの質問に丁寧に答えてたら面接の時間が終わっちゃって、私のマリファナ講座みたいになってたよ。

そしたら第一次面接通過。
あとはもう落ちるやつが珍しいと言われていた役員面接。
10人くらい並んで座らされ、向こうも全役員。
オッサンたちの前で「私の親友」について語らされました。
おかしなこと聞くもんだね。
もう役員には私の友人もたくさんいるんだけど、本当にあれでよかったのかね。
今度聞いてみることにしましょう。

優12個、マリファナ講座をやって入社を決めたのは私だけではなかろうか。

就活でご苦労されている皆さん。
大変で泣きたい思いをしている人も多いと聞きますが、相手はバカです。
面接くらいで仕事ができるかどうか、優秀な人材に育つかどうかなんてわかるわけないのにわかる振りをしているだけです。
マニュアルに書いてあるようなこと喋ってんじゃないよ。
気持ちを大きくもって、話したいことを堂々と話せばよろしい。
話したいことがない人は何か創作しなさい。
本当のことだと何度も思っていると、その気になるから。
落とされたらあいつらがバカだと笑ってやりなさい。
自分の人格を否定されたなんて考え込む必要なんて全然ないよ。
そんなことわかる連中じゃないんだから。
ドキドキするのも楽しいもんだ。
胸張って面接官と楽しく話してくればいい。
相手が本物のバカだと思ったら途中で席立ってもいいんだよ。
面接って向こうも見るけど、受ける側にも見分ける権利がある機会ですよ。
考えすぎて話せなくなるようなことのないように。

ただ、今は外国でマリファナ吸っても罪に問われるので、それだけはやめときなさい。
ガンジス河の沐浴の様子は話し方次第では受けると思います。