スマホを持たない

私の使っている携帯電話はこれで3台目。
故障しなきゃ替える必要なんて感じなかったんだけど、持ってないと困ることもあるんで、故障するたびに「これはもう修理じゃなくて、買い替えたほうがいいですよ」と親切だか商売熱心だかよくわからない店員さんのお勧めに従い、新しくなってしまいました。
もう7、8年は使っているんだけど、元気に働いてくれています。
ちょっと変わった形をしているんで、遠目にはスマホに見えることがあって、実はガラケーだということがわかると「え〜〜〜」とびっくりされます。
そんなに驚くことかね。

そんなわけで私はデスクトップのPCとガラケーでこの世の荒波を漂っている。
そもそも携帯を持つことで人から追いかけられることが嫌だったんで、PCへのメールを携帯に転送する設定もしていない。
本当は一度やってみようかなと思ったんだけど、全然どうやんのかわかんなくて途中で放り出したんだった。

しかし、このご時世じゃなくて、私のようなあぶれ者に電話をよこす人は極めて稀で、ほとんどは携帯へのメール、しかもショートメール。
PCと繋げたところでFBへの書き込みが送られてくるくらいなので、そんなものは自宅に戻ったときにチェックすればいいこと。
よく考えたら、あまり人様から「必要な人」と思われていないことがわかります。
少し淋しいですね。
今携帯履歴を見てみたら、電話がかかって来たのなんて5月に入ってから5本しかないじゃん、ウワッ、自分でも驚いた。

さて、持ってもいない、従ってどのように使うのかもわかっていない私がスマホについてあれこれ書くのは僭越極まりないのだけど、ここは偏見だけで乗り切ってみます。

皆さんとにかくスマホを手から離さないのは私も出かけることがあるんで知っています。
駅まで歩いている時(さすがに少ないけど)、電車を待っているとき、電車に乗っている時、トイレに入っている時、映画が始まるまでの待ち時間、片時もスマホは手に貼りついている。
スーラスーラと画面をなぞる不思議な行動。
私の想像によれば、SNSのチェック、返事書き、ゲーム、ニュースチェック、お気に入りのサイトチェック、マイクチェックとかじゃないかしら。
ちなみに私はずっと本を読んでいます。

どえらく大変な情報量を瞬時に整理して、次々と新たなタスクへと向かっていらっしゃるのでしょう。
「これからは情報を持つものと持たないものの格差社会になる」とか言われているそうでございますが、私はとっくの昔に情報弱者としてしみじみと暮らしている。
でも結構幸せ。
それはお前が本当の幸せを知らないからだ、と糾弾されましても、「本当の幸せ」を知ってしまうと、「本当の幸せ」が得られないと「幸せだなあ」と思えなくなりそうなので、それは嫌だなあ。

もともと雑誌が読めないタイプで、ほとんど買ったことがないんで、ポパイ、ブルータス・・・・(読まないからなかなかタイトルが出てこない)なんて雑誌を読むこともない。
だから大倉は一年中同じ格好なんだ、と思われているのかもしれないが、それは好きでやっているんで放っておいてちょうだい。
新しいライフスタイルの提案、とか広告代理店が言うようなことを迫られてもねえ。
この30年間基本的に同じスタイルで生きてきているんで、それいるんですか、と思っちゃうわけよ。

私がラジオ番組で話していたことは「生きて行く上で楽しめる材料が多いほうが楽しいよ」だったんで矛盾してんじゃねーか、と怒られるに決まっているんだけど、なんかちょっと違うんだよな。
何でもかんでも知っていることがいいことだっていう意味じゃなかったんだけど、その辺りは微妙な線引きだよな。
どちらかと言うと「考えることが多いほうが楽しいよ」だったんだけど、どこが違うんだ、と言われると、「それはもうご自身でお決めになってください」だもんなあ。
音楽なんか考えるというよりも単純に自分にフィットする曲が聴けると楽しいわけだから、やはり私が間違っているのかなあ。

スマホからジャンジャン流れて来る情報って雑誌の記事みたいなもの?
う〜ん、私は情報弱者でいいかな。
常に誰かと繋がっていなくてもいいな。

と申し上げつつ、7、8月、一ヶ月以上日本にいないんで、何かないと不便かも、とつい最近考え始めてしまった私。
外国でフックン大丈夫かな、とか、心配するのって、そもそも外国にいる意味ないすよね。
でも田中宇の国際ニュース解説は読んどきたいなあ、原発の行方も気になるぜ。
なんだか今更のように迷える子羊になっちゃった私です。
すみません、こんなこと書いといてなんですが、特に助言は必要としていません。
そのうち自分で決めますね。
あ、スマホでこのブログを読んでくださっている皆さん、ありがとうございます。
皆さんはこんな戯れ言に惑わされないで、毎日読んでくださいね。

夏にどこに行くのかはまだ秘密。

これはロンドンの地下鉄車内。