日焼けは問題か

私はガキの頃から日焼けしやすく、冬でも夏でも外を歩けば黒くなる。
今は頭頂部まで黒くなるので、白いのはTシャツより下の部分。
かつて夏は娘が豊島園のプールに一緒に行ってくれたので、極小ビキニ水着で隠された部分以外は一日プール側で転がっていただけで真っ黒になって、一年間は黒いままだったんだけど、ある時から娘のノリが悪くなってしまい、この10年近くは金のブレスレットが全く似合わない身体になってしまった。
もちろん金のブレスレットは持っていませんが。

全身黒いと少し痩せて見えるんだよね。
それから老人斑がわからなくなる。
このところおかしなシミが顔にでき始めたのでとても気になっている私だ。

かといって、日焼けサロンに通うほどのバカでもなし。
誰か一緒に豊島園に行かない?
式根島でもいいや。
式根島出身のFBお友達が「いいとこですよ。混浴もあり」と勧めてくれたんで、久しぶりに自然に帰るか、と思案中。

小学生のとき下関の都会っ子(相対的なものです)と同じ下関ながら響灘に浮かぶ小島、蓋井島のガキが交流しようという企画が持ち上がり、わが大倉家では私と年子の妹が手を挙げた。
一泊ずつ泊めてもらって、ただ遊んで食うという夢のような生活。
私は泳げなかったんだけど、黒いのには自信があったので、なんぼのもんじゃ、と島に乗込んだんだけど、もう腰が抜けるくらい驚いた。
やつらのレベルはもはや想像を絶するものであった。
悔しかったですよ。
坊主頭のガキ共が黒光りしているんだから。
ものすごくカッコよくて、見とれちゃったもん。
その上、深さ5メートルくらいの海に次々に飛び込んでサザエやらウニやらを掴んで浮かんでくるんだから、勝てる要素なんて何もないのよ。
あんなに黒くなれたら怖いもんなしだ、きっとモテるぞ、とメラメラ心の中だけ燃えてたけど、一泊じゃそんな色になるわけもない。

サザエの刺身、壷焼、ウニ、釣り立ての魚の刺身、それにスイカ
「なんぼでも食べり、食べり」
と勧められるんで調子こいて食べまくったらお腹痛くなっちゃって轟沈。
正露丸飲んで寝てたぜ。
すべてがダメな俺。

さて、ここからが本題なんだけど、最近の母親は自分の日焼け対策はもちろんのこと、子供の日焼けにも大変神経質らしい。
昨日の日経の記事を読んでハゲ頭を抱えた。
0〜1歳児に日焼けをさせていいものかどうかは私もよくわからないが、日焼け止めクリームを塗ったくるという話にはさすがに違和感を感じる。
日焼け止めクリームの成分は気にしないという親が多いことも驚かされる。
気温が高い時期に外で寝かせているという状態は想像できないので、どこで日焼けすると考えているのか。
日経からの引用だが、自分で走り回るようになり、幼稚園、小学高に通う子供にも「日本臨床皮膚科学会は過度の紫外線を浴びること懸念を示し、学校の屋外活動でつばの長い帽子や日焼け止め、水泳時には肌を覆うラッシュガードを使用するなどの指針をまとめた」そうである。

熱中症で倒れる子供が増えているので、最低限の対処は必要だということに異議を唱えるつもりはないが、外遊びの時間を極端に短くするってのは何とも言えず気味が悪い。
あるお母さんは公園遊びも子供を他の子より先に連れて帰り、幼稚園の外遊びの時間が長いことが不満で転園を考えているそうである。
もちろん日焼けに弱い肌の子供もいるだろうし、特別に気をつけるべき病気が心配される子供もいるんだろう。
それについて否定する気はさらさらないが、あまりにも行き過ぎた保護は逆に私を不安にする。

皮膚がんについてもいろいろ議論があるが、ご存知の通り皮膚がんは圧倒的に白人に多い。
日本人に皮膚がんが増えている、という主張もあるらしいので、いろいろ調べてみたが増えているという具体的なデータは見つからない。
増えているというのも面妖な話で、過去ガキを日焼け止めクリームなんか全くない状態で好き放題遊ばせて、目が眩むくらい黒く日焼けされていたんだから、「昔は皮膚がんが多かった」という方が話の流れからは自然でしょう。

本当に日本の親が子供の健康に気を使って日焼け対策に気を配っていることに疑問はないんだけど、どこか妙なものを感じるんですよ。
日本では上記のように日焼けを嫌う傾向が強くなっているようだけど、実は肌の色が白いことがステイタスとされ始めている文化は他にもあります。
フィリピンではできるだけ色が白い方がかつての支配階級、スペイン人、一時のアメリカ人に近いという理由から黒い肌は好まれない。
今では長袖で肌を出さない女性が多い。
ベトナムでも圧倒的に多数の女性は長袖。
インドではアーリア系が支配階級であったせいで、やはり肌の色は白い方が歓迎される。
あー、なんだかいやな話だ、と思ってしまう私がおかしいのだろうか。

私は真っ黒になって田舎の道を走り回っているガキが好きだな。

何度も登場していただいているんだけど、このお嬢さんは本当に綺麗。
ジョードプル、インド。