カエルが鳴く夜

ハードボイルドの小説のタイトルみたいにしたかったんだけど、ケロケロじゃそうはなんないな。
友人に「ケロ姫」とか自称しているのがいるけど、カエルがやっぱり好きなんだろう。
男で「カエル大好き」って言っている奴は知らないけど、女性には「kerokero@・・・・」とかいうアドレス持っている人が多いんで、カエルはやっぱり女性に愛されているみたい。

カエルはかつての下関には気持ち悪くなるくらいいましたよ。
嫌いじゃなかったけど、夜数万匹のカエルが一斉に鳴き始めると季節を感じる、というよりもうるさくて寝られん、と腹立たしさの方が勝っていたかもしれん。
自宅のまわりは田んぼしかなかったからね。
自宅庭にもカエルはたくさんいましたよ。
池があったからだな。
馬鹿でかい食用蛙みたいなのからイボガエル、みどりガエル(どれも通称なんで本当の名前は知りません)までお望みのカエルを取り揃えておりました。
でかいのがたまに姿を消すとちょっと心配になったりして。
誰かに食われたんじゃないかとか。

カエルはおフランスとかでカリカリ食べましたわよ。
住吉にあった(まだあるかも)蛤屋じゃ、食用蛙の姿焼きが出てきて、これはやはり歯を立てるまでちょっと勇気がいる。
弾力があるんでね、おいしいんだけど、ちょっとだけあれなの。

東京の自宅周辺ではカエルの鳴き声なんて聞くことが無くなった、と最近まで思い込んでいたんだけど、このところ入居しているマンションの庭から夜になるとカエルの鳴き声が聞こえるようになりました。
10年以上前にはそんなことなかったんだけど、なぜだろう。
池みたいなのはあるんだけど、昔からだしな。
カエルが水の匂いを感じて川から上がってきたか?
ガキが捕まえてきたのを親が「そんなもの飼えません」とか怒っちゃって池に放り出したか?

なんだかよくわかりませんが、田舎のような大合唱でもなく、梅雨時のいい感じでカエルが鳴くのよ。
ああ、いいな。
兎追いしあの山、カエル鳴きしかの川、だ。
カエルの鳴き声が聞こえなくなる場所はつまらんよ。
なんとかヒルズや、なんとか再開発ばっかしやってるけど、楽しいですか?
私はつまらんよ。
同じもの売る店を増やしてなんか面白いかい。
テナント料が高いから必然的にお店の値段も高くなるじゃん。
日頃からそんなとこには行かないんであんまり関係ないんだけど、やっぱりカエルとか糸とんぼとかいないと人間ダメになるよ。
なんとかヒルズを作ったら、必ずカエルが1ヘーベイに最低一匹は生息する空間を作ること、とかいうことにしてよ。

カエルにキスすると王子様になって、そこいら中カエル王子だらけ。
女性が男を選ぶ選択肢が広がるかもよ。

本日の記事は「百舌の叫ぶ夜」へのオマージュでした。
あの、TBSでやってた番組「MOZU」の続きをWOWOWでやるってことなんですが、それはとても困るんだけど。
ケチだからWOWOWに入ってないのよ。
どうにかなりませんか。

ラオスでもどえらい田舎ではカエルが騒がしく鳴いていたような気がいたします。
ウドゥムサイ、ラオス