ワンタンメンとゴジラと日焼け

もう何度も書いちゃってるんで、鬱陶しいと感じる方もいると思いますが、私にとっては数年に一度のことなのでとても大事なの。

腰の具合と相談しながら、昨日はロンドン中心部まで潜入。
目的はワンタンメンしかないでしょ。
日本のワンタンメンってワンタンの中身より、ワンタンの皮のベロベロをツルッと啜りこむことに重きが置かれていて、なに食ってんだかわからないのが大問題だと思うんだけど、誰もそんなこと言わないので、あえて私も問題にはしませんでした。
しかしなあ、どうなの、知らないことは幸せなこともあるんだろうけど、やはり私には伝える義務があると思うんよ。
あれをワンタンメンと言い続けていたらいずれ香港の方々に「日本のワンタンメンは嘘ばっかし」と刺されることも出てくると思うので、余計なことではありますが、一言述べさせていただきます。

ワンタンのの本質は具にあり。
ロンドンチャイナタウンのワンタンメンであればどこで食べても大差ない、わけではない。
スープの味も、麺の種類も、ワンタンの出来も、薬味のラー油も店によって異なります。
一見同じように見えるんだけど、麺は大事ね。
日本に進出してきた新記の麺はこちらではひ弱に感じるね。
輪ゴムを噛むよなやるせない感じが薄れてしまって、ちょっと放っておくだけでのびちゃうが難点。
スープも優しいしな。
今はなきチャイナチャイナのワンタンメンは突出してうまかった。
私だけがそう思ってたんじゃなくて、こちらに住まう中国人、イギリス人も同じことを感じていたようで、12時に店が開くとあっという間に一階は満席になってたもん。
なぜ無くなったかは謎のままだけど、博奕で店を賭けて取られちゃった、というのが中華街では頻繁に発生する出来事なんで、恐らく同じことが起きたんでしょう。
ごく普通の麺粥他の入りやすいカジュアルなとこだったんだけど、すっかり中をいじり倒して格好だけ中級の店にしちゃいました。
メニューも全て変わったし。
慣れてないとカジュアルな店の方が入りにくいということもありうるんだけど、 それは慣れてもらわないと。
店内で常に店員が怒鳴りあっていて、そのうち包丁振り回すんじゃないかと危惧したこともあるんだけど、あれはただのコミュニケーションで誰も怒ってないんで、たまたまそんな店に入ってもビビらないように。

いまはなきチャイナチャイナの味を求めてさまようこと5年くらい?
なかなか3拍子揃った店はございませんでした。
昨年、腹が減って12時前からやっている店を探してて、たまたま一軒だけあった店に飛び込んだんだけど、1.3拍子足んなかったんだよね。
それがウォードー・ストリートにある美食軒。
ここはいつもOPENのネオンサインが点滅しています。
昨日もギリギリまで腹が減っていたんで、ウォンキー(未だに正確な発音がわかりません。うまい、世界一態度が悪い、で有名な店)を見限って再度美食軒へ突入。
もう中国人カップルが食い終えようとしてるんだから、他の店も見習って欲しいわ。
ちなみにロンドンの一般的な昼食時間は1時~2時です。

美食軒、正解だったわ。
一からワンタンメン組み直したな。
輪ゴム麺なんだけど、ちょっと太め。
これに負けないスープが誕生していた。
日によって変わることがあるので、たまたまだったのかもしれないけど。
ワンタンは絶品。
ゴロンゴロンのワンタン7つ。
エビと豚のすり身がベストマッチで、食感はブリブリよ。
ここだな、これからはここでいいや。
お勘定は6ポンドなり。
勘定書きを持ってきた皿にサービスチャージは含まれてないけんのう、と大威張りで紙が貼り付けてある。
細かいのがないんで、7ポンド置いてきたけど、心が震えるくらい高いわ。
現在円、ポンドを両替すると186円くらいになるんで、1300円くらいってか。
店が悪徳なわけじゃなくて、レート次第なんだけど、痺れたわあ。
エアコン入れてるようだったんだけどサウナの中で飯食ったような状態で、頭頂部からダラダラの汗が流れ落ちてくる。
外に出たら強烈な日差しが頭を焼く。

全身ありとあらゆる肌から汗が吹き吹き出して 、池に飛び込んだ謎の東洋人と化した私は、ゴジラを観に行きました。
行くでしょ普通。
ゴジラだもん。
ゴジラはね、ま、あれよ。
観たい人は観てはいかが?
タイトルに入れといて冷たい対応だけど、ほら、人それぞれだから。
ただ、全身ずぶ濡れで映画館に入ったら、座席数20のスクリーンで2人だけ。
強烈な冷房。
最初は気持ちよかったんだけど、冷凍庫に閉じ込められたような状態で、ここは香港か、あそこもメチャするもんな、ということで、どうもうまくことが運ばない。
外は、ああ、ちょうどいい加減、と感じていたのはほんの10分くらい。
刺すような日差しを浴びながら歩き回るハゲ。

あちこちで用事を済ませ、かつての部下ジュリアンに高い夕食を奢ってもらって、帰りました。
結局幸せ。

だんだんこのブログ、本格的にただの日記になってきておりますが、大丈夫でしょうか。
大変不安であります。

美食軒のワンタンメン。

大昔働いていたバークリー・スクウェアから空を見上げる。

帰宅したら、竹ちゃんに「すんごく焼けたね」と頭を指されました。