歩いていたら57歳

皆様、ご機嫌いかが?
私は皆様からお祝いの言葉をいただく前に、自分でお誕生日おめでとうと自分に言ってあげています。
いよいよ57歳だね。
どうすんの、これから?
このまんまの調子でいいの?
死ぬ前に後悔しない?
とかね。

ふふ、57になって何が変わるわけでもあるまい。
変わるかもしらんし、変わらんかもしらんね。

恐ろしいことを申しますが、私には人生の目標なんてものがありません。
仕事になれば、なぜこの仕事を受けたのか、何を目標とするのか、そのために必要なことは何なのかくらいは考えますよ。
だけど、仕事が終われば、あるいは終わらせたなら、はい、ここで、終了となりますでしょ。
そこんとこ割り切りがいいと言いますか、それ以上のことを考えられないし、考えたくもないんですの。

現在もまだアイルランドの西海岸、モハの断崖からすぐ近くのドゥーランという小さな町?村?集落?でこれを書いておりまして、今年はアイルランドで誕生日だ、という感慨もなく、本日も歩き回っておりました。本当はこちらの時間ではまだ7日夕方4時過ぎなんですが、日本で生まれましたので、日本時間に合わせてアップしております。
事情をご存じない方もいると思いますので、一行で説明させていただくと、私は先月19日にイギリスに着きまして、ギックリ腰になって、27日からアイルランドをうろついております。
日本には今月22日に帰国しますから、まだまだですな。
ふざけた野郎でしょ。
なぜ、と聞かれましても、来たかったからと答える以外言葉が見つかりません。
なんでそんなに長く、ということになりますと、長くいないとその国のことがわからない、頭が悪いハゲだからです、ということにしとこっと。

一人で退屈しないかって、退屈しますよ、そりゃ。
そんな時は川のほとりや、パブで本読んだり、書き物をしたりしてますよ。
ああ、俺は自由だ、とかは思いませんね。
自由は不自由と同義語って最近よく感じるもん。

長くなっちゃった。

さて、先週までダブリンにおりました。
陽が出るとアッチッチってくらい炙られるカモシカみたいになっているんだけど、陰るとウウォー寒っむ、というほど体感温度が変わります。
百葉箱ってさ、日影で気温測ってるじゃないですか、それが天気予報で知らされるわけです。
そうするとここでは頭が陽に焼かれてひどい頭痛になるような時でも、20度ないんですよ。
だから、日本で気温調べてセーターやフリース持って来たんだけど、全然必要ないのよ。
日向で何度、日影で何度、とか表記してくれないかしら。
ちなみにどう過ごしているかともうしますと、ジーンズにTシャツ一枚が標準で、日影ではペラペラウィンドブレーカーを着ます。
今も売っているかどうかわかりませんが、これがなかなかのすぐれもんで、もう7、8年も前から、灼熱のアジアを歩く時も常時携帯しています。
ペラッペラなんで、どうなの、10グラムくらい?
クシャクシャに丸めるとポケットに入ります。
15度くらいまではこれで対応可能です。

まあいいや。

ダブリンである日、一日雨でした。
写真撮って歩いているんで、雨になるともうやる気なくなるのよ。
そういう時は映画を観に行きます。
雨でなくても行くんだけど。
その日は時間が上手く合って、3本観たわ。
どれも高得点で大変満足でした。
子供の日記じゃないんだから、そんなことが書きたいわけじゃない。
3本まとめてチケットを買ったわけじゃなくて、一本観終わって、もう一本行くか、というペースだったんでいちいちチケット売り場に行くんですわ。
最初の映画のチケットを買う時に「学生?」って聞かれましてん。
何のことだかわからなくて、「はあ?」って聞きますでしょ。
そうすると「学生?大人?」って再度聞かれるのよ。
ハゲ、マダラ白髪(横の部分です)、鼻ヒゲマダラ白髪、アゴヒゲ真っ白のこの私に「学生?」だって。
ふふふ。
最初の一回だけだと思ったでしょ。
3回とも同じこと言うんですよ。
アイルランド人って謎の東洋人の年齢はわからないのかしら。
「高校生でちゅー」って言っとけばよかった。
それで通してくれそうな気配だったもんな。

ああ、いい誕生日を迎えたわ。
あと50年くらい生きてるような気がしてきたわ。
そんなに生きたくねーよ、つーの。

ごきげんよう