交際すごく望む

これも旧聞に属するが、昨年18歳から35歳までの男女の未婚者へのアンケートで、現在異性交際のない方が、男61.4%、女49%。交際を望んでいないが男45%、女45.7%、という報道に接した。
おじさんには理解できない。
同性愛者の方もいるだろうが、いくらなんでもこの数字のすべてがそうじゃないだろう。

二昔前まで、男はハアハア舌を出して目を凝らしていたし、女は露骨ではないにしても陰では「男が欲しーい!」と絶叫していたことを、私は内緒で知っている。「誰でもいい」という男もいたが、男女とも妥協というものを知っていたし、やむにやまれない欲望に駆られていたはずなんだけど。それはどこに行っちゃたんだろう。

出会いサイトというものがあるらしいが、流行ってるそうじゃん。
あれは違うの?性欲の吐き出し口になっているだけなのかしら。

私の周りにも結婚してない女性がたくさんいるけど、確かに物欲しげな顔はしてないね。
異性よりも楽しいことが増えちゃってるのか。ゲームをやっているほうが気楽だとか。

私は山口県下関市の出身だが、場所柄もあり、山口大学に進む人間が結構いた。連中の話によれば、あまりにも何もないので入学するなり、同棲を始めるやつらがうようよいたという。羨ましいような、生臭いような話である。最近聞きこみ調査をしたら、どうもどの地方大学でも同様のことが起こっていたらしい。
他にすることがなかったからか。

私は東南アジアを当てもなくブラブラと旅していることがある。
10年以上前ミャンマーに行った時におしっこがしたくなって、首都ヤンゴンのカンドージー湖というでかい池のある公園に入った時におしっこを漏らすくらいびっくりした。真昼間から大きな木の陰には必ずカップルの若者が座り込んでいて、手をつないだり、抱き合ったりという、昔の(今のことを知らない)夏の夕方の井の頭公園の様相を呈していたのである。もともとおしっこがしたくて、ジッパーをつまみながら木陰を探していたのに目的が達せられない。仕方がないので奥へ奥へと向かうと、もっとすごいことになっていてもう小便どころではない。小便どころではないのだが、少々興味があって覗くということもなく観察していたら、本当に覗き野郎どもが公園の中を徘徊していることに気がついた。そうか、相手のいない連中にはこういう楽しみがあるんだと納得した。

4年前にガンボジア、ベトナムをうろついていた時には早目の夕方から川沿い、湖沿いにやはりカップルが身体を寄せ合っていた。こちらでは木に隠れてとかそういうことではなく、堂々と激しくいちゃついていた。ハノイでは鉄槌を食らわせてやろうかというほどの行為に及んでいるのもいたなあ。

どこも一応共産主義政党が政権を握っている国である。過激な反政府運動は弾圧するのかもしれないが、こういうのはOKなんだということがわかった。子供も生んで欲しいからかな。

そんなことを思い出すと、そういえば最近は東京で手をつないでいるカップルを見かけないような気がしてきた。私には縁のないことだからなのだろうか。若者のだらしない生態を嘆く向きもあるかもしれないが、私には今どきの若者のほうが、その方面のことに限っては昔より品行方正に思える。
少子化を阻止するにはゲーム禁止とか、ブログ規制とかするほうが早いのかもしれない。

写真は写らないところに異常な数のカップルが隠れているミャンマーのカンドージー湖と、ベトナムハノイのど真ん中にあるホアンキエム湖で、比較的控えめに愛を確認するカップル。

ホアンキエム湖は愛し合うカップルがいなければ静かで、すごく落ち着けるところ。