牛筋とコンニャクのカレー

大丈夫かなこのブログ。
タイトルが迷走だから迷走でいいんだけど、とうとう料理になっちゃったよ。
スッゲーうまいカレー。
私が作ります。

ある小さなレストランで出されて、食材に唸ったんだけど、味が私好みではなかったので、全面的に私流に改竄したものです。しかし、そのレストランのレシピは全然知らないので、食材だけ参考にしたパクリ半分というところか。
頭の中でああしてこうして、と熟慮し、実行に至ったのはわずか一度だけという私にもマボロシの料理である。

だが、そのうまさは私の母親が絶賛したので間違いないんじゃないかな。インド人じゃないのが残念。インド人には牛を食べてもらえないので評価のされようがない。
半年くらい前に実家で作っただけなので家族にも食わせていない。
自宅だとなんだか面倒になるんだね。
ザコンじゃないよ。

私のカレーにはゴロゴロしたジャガイモやニンジンは入らない。
何十年前かに広告会社に就職した時、クリエイティブ研修というのがあって、カレーのCMを作れという課題が出た。「昔、『ジャガイモは入れないほーが、おいしいのよ、ゴールデンカレーSB』ってのがありましたよね」と講師に話したら顔をゆがめて「そんなもんねーだろ」と一蹴され、研修生の誰に聞いても「知らねーよ」と冷たくあしらわれた。下関だけCM流したなんてことがあるわけないんだよな。
それでも、頭の中にメロディ、歌詞まで鮮明に焼きついているので、あったはずなんだけど。なかったとしたら俺って天才だったに違いない。どうも昨日から「天才だった」と思いがちな私である。

じゃ、作り方教えますよ。
是非まねして、おいしかったら「大倉のブログは最高!」って、宣伝してくださいな。

まず、牛筋を下茹でする。あまり煮込むと旨みが出てしまうので、肉に火が通って臭みが取れるくらいにしてください。それを親指と人差し指をくっつけたくらいの大きさに切り分けましょう。
その作業を行いつつ、ニンニク、しょうが、たまねぎ、パセリ、セロリを大量に徹底的に細切れにします。
大きな鍋にまずごま油を多めに入れ、ニンニク、しょうがを炒めます。焦がしちゃダメ。そこに牛筋を入れ、ざっと炙ります。ほどほどのところで、細切れの野菜をぶち込む。グジャグジャにかき混ぜよう。
その時にスーパーで売っている調味料を片っ端から振り掛ける。ためらうな。オレガノローズマリーコリアンダー、クミン、ローリエ、バジル、チリパウダー、あらびき黒胡椒、一味唐辛子、塩、さらに辛くしたい人はハバネロペッパー(これにつきましては別の機会に詳しく述べます)。
何がなんだかわかんないわ、もう、ってほど異様な香りがするくらいでちょうどいいですよ。
そこに鍋いっぱいまでお湯で満たす。
もうひと仕事。
コンニャクを一枚全部1センチ角見等に切りまして、湯を通します。それを鍋に入れてしまうともうほぼ完成。

もう書いてて作った気になってしまった。疲れちゃった。

あとはひたすら煮込むだけ、野菜は跡形もなくなっていいんだけど、牛筋が全部溶けちゃうと寂しいので、そのあたりはあくを取りながら注意してね。ルーはややこしいことはしない。いろんなスパイスがすでに入っているので、市販のもので充分。ハウスジャワカレー辛口にしてください。

できました。

頼む、作って食ってみてくれ。絶対「大倉さんには足を向けて寝られない」て感謝するから。
牛筋とコンニャクの感触、味の深さ、辛さのバランスが最高。バランスは皆さんに任せてるので、うまく行かないときは自分で反省してください。

汗だらだら流して食うと、至福を感じるよ。

ニューデリーでオートリキシャのアンちゃんに連れて行かれた、庶民の「立ち食いカレー屋」。全然辛くなくて「ふーん」って感じの味でした。