オッサン、骨抜き

エミ・マイヤーのライブに行ってきた。
もうオッサン、メロメロ。

詳細は知らないが、AKBという団体が総理大臣を選ぶ選挙をやっていると聞いたが、エミ・マイヤーが立候補してたら、オッサン票は全部彼女に行くな。

私は一枚目のアルバムしかちゃんと聞いていなかった。オッサン殺しのスモーキーな声で、ジャジーな曲を歌っていて、目をつぶってしか聞けなかった。とてもいいアルバム。ジャケットは落ち着いた女性をイメージさせるいい写真だったのだが、本物はもう、いかん。ステージに出てくるなり、オッサンころり。

演奏そのものがいいのは当たり前なのだが、エミ・マイヤーはステージでどうでもいいことをよく話す。
ときどき曲はもういいから、そのままずーっとバンドメンバーと話し続けてて欲しくなる。バンドの音はすごくいいが、男の声はうっとうしい。しかし、エミ・マイヤーの生かし方は会話にある。だからバンドの方もそれを心得ているんだろう。どんどん話を食ってくる。うっとうしいけど、それがいい呼び水になってるんだよーん。

日本語は片言かと思っていたら、お母さんとお話をされる時は日本語だったそうで、非常に品のよい言葉を選んで話す。それがどこかトンチンカンになって、可愛さが爆発する。

ジャケ写よりもずっと若くて、可愛い。こんな美人見たことない、って可愛さじゃなくて、隣のミヨちゃんでも全然なくて、エミ・マイヤーしか醸し出せない可愛さ、ってわかる?
わかんなくてもいいや。

吉祥寺のスター・パインズ・カフェだったんで、すぐそこで歌って、話してるんだよ。
客のオッサン度が異常に高く、3分の1くらいはそうだったんじゃなかろうか。あとは若い女性が多い。
彼女が歌い始めるとバタバタとオッサンが倒れていくのがわかる。ちゃんと座ってるんだけど、オッサンはライブが始まるまでの現実と夢のステージの間で心の均整が取れなくなって、誰にもわからないように倒れている。私にはそんなことがわかる。

ああ、俺もオッサンなのかなあ。椅子の上で溶けてたもんな。

一言だけ注文付けさせていただければ、無理して日本語の曲作んなくていいよ。
日本語の曲もいいんだけど、すこしポップになっている。エミマエはジャジーで押しなよ。

エミマエは私が勝手にマエアツの真似したんじゃなくて、本人がそう自分のことを呼んでました。

万が一ステージに招かれた時用に鼻笛を持っていったのだが、そんな機会はなかった。

下北沢で追加公演が決まったらしいが、またオッサン軍団が押し寄せるんだろうな。若い子にまぎれて。
迷うなあ。

どこの局でもいいから、エミマエが来る時は教えてください。
こっそりハグしに行くから。
鼻笛披露してもいいよ。

このPVの彼女の印象は現在のエミマエとはずいぶん違います。


こちらのほうが近いけど、実物は違うなあ。別人見たのかしら。