音楽

遠い怒号

遠いところから怒号が聞こえる。 私を呼んでいるかのような男の怒号が。昨晩は高円寺ボルボルというペルシャ料理のお店で催された「セファルディ&クルド音楽とアブグーシュクの夜」に出かけたのよ。 セファルディとはアシュケーナージと対比されることの多…

ドイツとアルゼンチンとバンドネオン

なんだか、起きたら世の中「ドイツ!ドイツ!」と大騒ぎになっていて、若干戸惑っている私であります。 いやいや、ワールドカップってたいしたもんだね。 オジサンはすっかり置いていかれちゃったよ。 そういうことには慣れちゃってるんだけど。何を書こうか…

インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌(INSIDE LLEWYN DAVIS)

コーエン兄弟の最新作。 彼らのこれまでの作品とやや趣が異なって、あら、と感じたんだけど、ああ、いい映画だ、いい曲だ、フォークソングだ、と劇場でじっくり浸れる映画です。ルーウィン・デイヴィスという人間は実在しないんだけど、ボブ・デュランが憧れ…

Mary Black

私より少しだけお姉さん。 この方の歌声を聴いていると安心するの。 アイルランド、ダブリン出身の歌手でございます。 昨日は私には身分不相応なコットン・クラブでのステージに寄せていただきました。 憧れだったの。ブラックって姓は珍しいと思うんだけど…

オーバー・ザ・ブルースカイ(The Broken Circle Breakdown)

ブルーグラス映画だよ、と書いて、なぜこのスタイルの演奏をブルーグラスと呼ぶようになったのかが気になったんだけど、調べてもわからない。 「青い草」? 知りた〜い。 「イチゴツナギ」という牧草の意味もあるんだけど、それかい?カントリーという大きな…

ウォルト・ディズニーの約束(Saving Mr. Banks)

本日の「ごちそうさん」。 また朝からもう大変。あと6日間でどうするかね。本題。 ほら、私ってミュージカル大好き人間じゃないですか〜。(だから知らねーって言ってんだろーがよ、ねえ) 「メリー・ポピンズ」観るたびにボロボロ泣いちゃうんですよ。 ガ…

アナと雪の女王(FROZEN)

本日の「ごちそうさん」。 昨晩、オッサンたちと話してたんやけどなあ。やっぱり、あかんの?本題。 ディズニーアニメは娘が小さかった時はかなり楽しんで観ていたんだけど、この数年はなんだか面倒になっちゃって、観なくても死なないな、と足が遠のいてお…

エミルー・ハリス(Emmylou Harris)

私の場合、お酒を飲むと眠くなる(のはみんなそうなんだろうけど)んだけど、夜中に目が覚めてうまく寝付けなくなることがあります。 母親が昔からそんなことを言いながら酒を飲んでいたんで、親からの遺伝ではないかと思われます。昨日は酒を抜いて寝たら、…

白鳥の湖、のあと

本日の「ごちそうさん」。 すっかり嫌なおばはんになってはるで。みんなそうやったから?本題。 ここ数日、私はすっかりクラシック漬けだわ。 おいしく漬かっているかしら。 やっぱりたまに地が出ちゃうものだね。一昨日は中澤きみ子さん、宮田大さん、イタ…

最高のオーディエンスだ

本日の「ごちそうさん」。 でかい男はちっちぇえ。本題。 俺は「ごちそうさん」見ないけど、東京の観客は最高だったぜ。 いやマジでヤバかった。 調子に乗せられて気がつきゃほとんど3時間歌いっぱなし。 水飲むのも忘れてた。 普段からあんまり水を飲まな…

ポールのコンサートに向けて

本日の「ごちそうさん」。 シンデレラは悪いお姉さんに毒苺を食べさせました、という展開もあるな。本題。 私は18日のポール・マッカートニーのコンサートに向けてどんどん盛り上がって来ている。 東京ドームのコンサートなんて、大昔仕事でマドンナだか、…

ブルースが聞こえてくる朝

本日の「ごちそうさん」。 今日は食欲がなくて、「ほうるもん」にうまく反応できません。朝起きたらスリーピー・ジョン・エスティスの切ない歌声がどこからともなく聞こえて来た。 泣きの歌声だ。 魂の叫び。 幻聴である。 二日酔いの時に起こる不思議な現象…

セイフ・ヘイヴン(SAFE HAVEN)

本日の「ごちそうさん」。 いいから、ギューっとしちゃえ。本題です。 私は恋愛映画だって観ますよ。 アメリカの恋愛映画だって観ますよ。 悪い? どこかに罪悪感を感じているからこんなこと書いてんだろうな。 どうしてかしら。 そのうち別れるんだろ、と思…

大島さんと佐渡裕

毎日テレビの話になってしまい、あまりテレビを見ないはずの私がテレビオッサンと思われてるような気がしてならないが、たまたまそういうことですから。あれだけ昨日24時間テレビのことを書かせていただいたんで、全く見ないで文句言ってたってのはフェア…

NELLIE McKAY

久しぶりに大好きなお嬢さんミュージシャンを。 「BOOK BAR」で2回かけたら、番組ホームページに「大倉さんお気に入り」と書かれちゃったんで、居直って「好き好き大好き、愛してる」と告白することにしました。実はこのお嬢さんの名前をどう発音するかで大…

ポールが来る

私は解散して以来、ビートルズには興味がなかった。というのは大嘘で最後に発売されたシングル「LET IT BE」を小学校の頃に聞いて、それから今に至るまで基本的にはビートルズ一本。というのも嘘で、ビートルズのカバーアルバムそれぞれのメンバーのアルバム…

寝た

毎回旅に出るとしばらくの間時差に苦しんで、昼間映画館で眠り込んでいたり、夜中に六本木辺りで朝まで寝られないから飲んでいたりする。 しかし、さすがに昨日も書いた通り、寝ない日が続き、朝9時に成田についてから、自宅でなんやかんや整理していたら妙…

加藤千昌 「蟻と梨」

このミュージシャンをご存知の方はそうは多くないと思います。自主レーベルだしね。 私はずいぶん前に友人のブログに紹介されていたので、購入。ビックリして大人買いしてしまいました。全部でまだ数枚しか出てなかったのね。なんつーのかしら、一緒に幸せに…

NGOとマヤ・ハッチさん

昨日は中央アフリカから帰ってきたばかりの青年だとずっと思っていたが、実は私より少しだけ若い熟年(熟年ってのは嫌な言葉で自分から使ったことはありません。熟年と呼ばれるんだったらハゲのほうがまだまし)を囲む会だった。アフリカで遊んでいたわけで…

オヤジバンドの逆襲

舐めてんじゃねーぞ、オヤジで何が悪い。 オヤジは高校生よりずっといろんな曲聴いてきたんだよ。カラオケだって歌い続けてきてるし、なかったときゃギター一本、茶碗叩いて「こーいーびとよー、ぼくはーたーびーだつー」て平気で歌歌ったよ。体の芯に音楽が…

ELIZA DOOLITTLE

恥ずかしながら、この方が日本でも人気が高い方なのか、そうでもないのか全然わからないんですが、見当買いをしたアルバムがことのほか気に入ってしまい、このCDを聴いている間だけは薄笑いをしていられるので、無理やり人にも勧めたくなりました。みんな…

エディ・パルミエリと母親

昨晩は脳天爆発、狂乱の宴であった。エディ・パルミエリが来るもんで早々にチケットを購入していたのだが、誰も一緒に行く人間がいない。淋しい男だ。ああ淋しい。誰と行こうと悩んでいたら、ひらめいた。私には母親がいた。 別にマザコンじゃないすよ。普通…

追悼 トニー・スコット

驚いた。 自殺と聞いて、何が原因だったのかは知らないが、心が折れそうになった。故人を直接知っているわけではないのだが、彼がイギリスでもCMの仕事をしていたリドリー・スコットの会社、RSAには何度か足を運んでいた。日本のクリエイティブの方々に…

マーラーとバーンスタイン

1日の終わりにはマーラーを聞く。 アルマニャックのグラスを傾けながら、あのやや芝居じみたと言われても仕方がない劇的な音の波に翻弄されると、高揚してきて寝られなくなる。寝られなくなるじゃあ困るので、マーラーは夜アルマニャックを飲みながらなんて…

オッサン、骨抜き

エミ・マイヤーのライブに行ってきた。 もうオッサン、メロメロ。詳細は知らないが、AKBという団体が総理大臣を選ぶ選挙をやっていると聞いたが、エミ・マイヤーが立候補してたら、オッサン票は全部彼女に行くな。私は一枚目のアルバムしかちゃんと聞いてい…

ノーズ・フルートともみじ

昨日夕方、念願の鼻笛が届いた。 で、いきなりであるが鼻笛と呼ぶと家族がゲラゲラ笑うので、ノーズ・フルートと呼ぶことにしましたからご承知置きください。実際、鼻笛同様ノーズフルートとも呼ばれておりますから、私が勝手に名前を変えたのではありません…

鼻笛

ガキのころようやく口笛が吹けるようになって、嬉しさ爆発、一日中メロディーになってないただのピーピーいう音の発信源となっていた。あれはとても不愉快でうるさい。 父親から基本的には「うるさい」、夜だと「泥棒が来るからやめろ」とつまり口笛禁止令を…

Ingrid Michaelson

イングリッドって名前が良くない? イングリッド・バーグマン以外にイングリッドってファースト・ネームの人知らないもん。 しかし、名前はどうあれアメリカ人です。 アメリカ人のシンガー・ソング・ライター。 曲を聴くと抱きしめちゃいたくなるくらい好き…

オマーラと12年ぶりの再会

12年ぶりに会いに行った。 こういう場合、ハグしてお互いの健康についての軽いやり取りがあって、じゃあ、軽く一杯、というのが常道なんだろうけど、それはやめにした。 友人に誘われて、ブルーノートの公演に行くだけだもん。ドンドコ楽屋へ入って行った…

追悼、リヴォン・ヘルム

ザ・バンドのリヴォン・ヘルムが亡くなった。71歳だから仕方ないと言わなければならないのかもしれないが、淋しくて朝からテンションが下がってしまった。一緒に番組を作っているディレクターが教えてくれたのだが、もちろん彼のせいではない。「お前のせ…