インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌(INSIDE LLEWYN DAVIS)

コーエン兄弟の最新作。
彼らのこれまでの作品とやや趣が異なって、あら、と感じたんだけど、ああ、いい映画だ、いい曲だ、フォークソングだ、と劇場でじっくり浸れる映画です。

ルーウィン・デイヴィスという人間は実在しないんだけど、ボブ・デュランが憧れたデイヴ・ヴァン・ロンクというフォーク歌手の回想録「グリニッジ・ヴィレッジにフォークが響いていた頃 デイヴ・ヴァン・ロンク回想録」をもとにコーエン兄弟が再構成しています。

グリニッチ・ヴィレッジにフォークが響いていた頃―デイヴ・ヴァン・ロンク回想録

グリニッチ・ヴィレッジにフォークが響いていた頃―デイヴ・ヴァン・ロンク回想録

だから、実話とは言えないけど、デイヴ・ヴァン・ロンクへのリスペクトにあふれた映画と言って間違いじゃない。
ボブ・デュランとおぼしき奴も画面を一瞬横切ります。

フォークを歌いつつグリニッジ・ヴィレッジを徘徊するんだけど、金なし、宿無し、女からは愛想つかされる。
なんか、いいじゃない。
金持ってるフォーク歌手って信用できないじゃん。
私のキャリー・マリガンが主人公に厳しい。
そんなところも好き。

歌、演奏ともに主人公を演じているオスカー・アイザック本人がこなしている。
アメリカの役者は本格的に歌える人が多いねえ。

明日公開。
予告編のバックで流れている曲が特に好き。

で、こちらがモデルとなったデイヴ・ヴァン・ロンクの曲。
すごくいい。