特定秘密保護法案で「知る権利」が担保されたってのはなどういう冗談か
本日の「ごちそうさん」。
誰かが作ってくれたおにぎり食べたーい、と思ったんだけど、昼飯はいつも自分で作って食べてるんだった。
本題です。
この特定秘密保護法案については政府、自民、公明、がいろいろな説明をしてくれているように見えて、何にも説明していないと感じているのは私だけか。
どれだけ関連情報を集めてみても問題の核は曖昧、かついい加減で、これで「わかりました納得しました」とうなづける方がいるのだろうか。
みんながわかっても私はわからん。
昨日、一昨日のテレビ番組で断片的な議論が交わされたようだけど、いくらその内容の報道を調べてみても全くわからんものはわからん。
バラバラなんでしょうがないからこちらもバラバラに指摘させていただく。
この自民党プロジェクトチームの座長の町村氏は「まっとうな取材をしている記者は法律の対象外だ。逮捕されることはない」と話している。
まずわからないのは「まっとうな取材」ってどういう取材なのかしら。
「これ、つまらないものですが」って「ひよこ」のおかし持って行くとかそういうこと？
だったら何でも聞けるよな、なんてことがあるわけなくて、記者はいわゆる「秘密」を聞き出そうとするんだからお土産で話してくれないことくらいわかっている。
「こんな話をちょっと聞いたんですがね。どうなんでしょうね。週刊誌にまわしましょうか」
「そ、それだけはやめてくれ。何が知りたいんだ」
なんてこともないんだろうけど、何がまっとうで、何がまっとうでないのよ。
また、「情を通じ」と話を男女関係のドロドロに持って行き、世論が叩くようなのがダメだってことかな。
ちなみに西山記者が１９７２年に沖縄返還時の日米密約をすっぱ抜いたのは今でも「まっとう」ではないのかな。
具体的な事例が全くでてこないんで、想像力が欠如している私にはさっぱりわからない。
「記者」ってのもわからない。
記者であればまっとうな取材をしていいのか、報道機関に属していない人間が自分のブログに見事に密約なんかを暴露するとそれは「逮捕」ということなのかしら。
「私はフリーランスの記者です」で通るんでしょうか。
いちいち揚げ足を取っているようで自分でも気持ちが悪いんだけど、「秘密」を記者がまっとうな取材ですっぱ抜いた場合はたとえその「秘密」が本来逮捕にあたることでも、逮捕はなし、という解釈でようござんすか。
ほー。
そんなことかね石破君。
石破君は「国家の安全保障に重大な支障を与える情報まですべて国民が知る権利にあたるか、というとそうでもない」と日本語読解力が劣っている私には何を言っているのかわかんなかったよ。
知る権利は保証しない、ということですか。
「国家の安全保障に重大な支障を与える情報」って何ですか、ってずーっと聞いているつもりなんだけど、それは秘密ですじゃ、わかんないんだよ。
例えば、バカブッシュが「イラクは大量破壊兵器を絶対に保有している」という重大な情報を得て、日本政府にイラク攻撃支持を強く要請してきて、当時の小泉首相が「支持する」と即座に答えたあげく、他国にも支持を働きかけたことがありました。
当然これこれこういう確実な情報を得たので支持する、という判断だったんだろうけど、結果、あの攻撃を行ったブッシュは「私の政権の期間中、最も遺憾だったのが、イラクの大量破壊兵器に関する情報活動の失敗だった」と認めているし、パウエルも「人生最大の汚点」とはっきり認めている。
あのときは世界中で証拠もない攻撃に正当性はないと大きなデモが起こったが、「あるある」とでたらめを言っている各国政府に「ない」という証拠を突きつけられなかった。「ある」という証拠の根拠はどんどんボロが出てきていたが、「ない」という証拠は本当に「ない」んだから証明のしようがない。
それであんなことになりました。
アメリカから得られた情報を有能な記者が入手して、徹底的に間違いであることをあらゆるネットワークを使ってキャンペーンを張ればどうなっていただろうか。
特別機密保護法案が当時成立していたら「てめー、アメリカ様からいただいた重要機密をよくも盗み出したあげく、ボコボコにしやがったな。逮捕」ということになったんだろうか。
嘘を嘘だと言っちゃうと、逮捕だぜ。
石破君はこうも言っている。
「政権の恣意で、「これが知られてはまずい」といって秘密にしてはいけない」
そうだよ。それでいいんだよ。続いてこう言う。
「秘密の指定は国家の安全保障の観点から判断すべき」
いや、だから、それは誰がどのように判断するのかって聞いてるっつーの。
３０年を超えて秘密指定を続けるものは内閣の承認が必要ということなんだけど、石破君はもう止まらない。
「３０年、５０年たっても出せないものが全くないとは断言できない」んだって。
すげえな。何でもありかよ。
公明党の皆さん。
上記のようなことを自民党さんは仰っていますが、大口プロジェクトチーム座長は、知る権利をめぐり公明党の意見が反映されたことを「丸のみしてもらった」と評価されたそうですが、これで丸のみされているんでしょうか。
この法案、上げればきりがないほどとんでもないんだけど、本日のところはここ一週間くらいの発言で脳に突き刺さってきたものをまとまりなくまとめてみました。
というほど時間の余裕がないんだよ。
絶対反対の声を上げていただけませんでしょうか。
パン屋さんなんだけど、怪しいものを取引しているように見えるね。
日本だと秘密保護法案に引っかかるかも。
トビリシ、ジョージア。
