ジョージア文字とマラヤーラム文字
本日の「ごちそうさん」。
騙して騙されてなきゃいいんだけど、多分そうなるわな。
本題。
文字フェチの方以外には全く面白くない可能性大。
でも、これまで気がつかなかった自分のフェティシズムに気がつくかもしれないから一応読んでみて。
ただ勘違いしないでいただきたいのは、私はあくまでも文字フェチであって多言語が操れるわけではない。
見るのが好きなだけです。
インドには何度も行って、あちこちで変わった文字を見てきております。
場所によって千変万化の文字にはいつもただただうっとりするばかり。
インドのお札には公用語として使われている言語の文字が1ルピー札には13、500ルピー札には17ずらっと並んでおります。ちゃんと見ないとわかりません。
今度インドに行ったら確認してね。
しかーし、インドで使用されている言語は数え方によるが、確認できるものだけで70以上。
踏み入れば天井知らずということになる、と勝手に思っております。
ただ、文字の数についてはそこまではいかないでしょう。
発声言語をすでにある文字に合わせているケースが多々あるからです。
例えばインドで最古と言われているブラーフミー文字はBC3世紀あたりにできたと言われていますが、BC16世紀にリグ・ヴェーダで使用されていたのは古代サンスクリットです。古代サンスクリットは口承で伝えられたとも言われますが、イラン語派に極めて近いヴェーダ語で書かれたという文献もあります。
その辺りになると私には見当もつかないことになりますが、なんだか夢が膨らむことですわ。
さて、インドから話を始めてしまいましたが、本当はジョージア文字(相変わらず日本はグルジアと呼んでいて気分が悪い)に衝撃を受けたのが最初であります。
ジョージア映画「懺悔」という映画を観た時にそのタイトルを見て、こんな文字がコーカサスにあったのかと映画の内容よりも興奮したのでありました。
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映画もロシア、ジョージアで大ヒットしました。
日本ではそうでもなかったか。
ただ、この文字どこかで見たことあるじゃん、と私の震える心が何かをしきりと訴えていたのである。
う〜ん、これインドを南下したした時にケララ州で見た文字とそっくりじゃん。
それがマラヤーラム文字だ。
フォントによって見え方が違うことがあるんだけど、いや、似てる。
文字を確認したいからという理由だけじゃないけど、実は今年アルメニア、ジョージアに行ったのにはそれもあった。
ジョージア文字に浸ってみたかったのよ。
宿で若主人にお尋ねしてみた。
「あのさあ、ジョージア文字って南インドのマラヤーラム文字にそっくりだと思うんだけど、知ってる?」
「あれ?この間泊まっていったインド人も同じこと言ってたぜ。調べてみよう」
「そんなんできるん?」
ジョージア文字のキーボードをバンバン叩き始めた。
「マラーヤーラム文字だよ。大丈夫?」
ジョージア文字でどう打ち込んでいるのか全くわからないんだけど、10分くらいで彼はマラヤーラム文字を発見したのであった。
「お〜、本当だ。すげ〜似てる。同じ文字もあるぜ。読み方は違うんだろうけど」
違うに決まってんじゃん。
「なんでこんなに似てんだろう?」
「なんで?」
「なんで?」
言語学の素人二人が1分間くらい一緒に悩んだ。
充実した時間だったな。
「でもな、ジョージア語はバスク語と関係があるともいわれてんだぜ」
「え、なんで?」
「なんでじゃなくて、そう言われてんの」
う〜ん、ますます謎は深まるばかり。
まあ、ちょっと見てちょうだい。
両国で買ってきた新聞が手元にあるんで、それを撮影してみました。
こちらがマラヤーラム語、マラヤーラム文字。
似てないじゃん、と思った人はここで退場ね。
両者ともフェニキア文字に起源があるとされているんだけど、そんなこと言ったらきりがない。
フェニキア語起源の言葉なんて山のようにあるんだから。
マラヤーラム文字のもとになったそっけないブラーフミー文字はフェニキア文字に確かに似ている。
しかし、それがどうしてこんな装飾的な現在使われている二つの全く別の場所にある文字が似ているのかの説明にはならない。
これをネタに小説を書こうかと思っているんだけど、どうしていいんだか手がつきません。
もう少し頑張ります。
ちなみに東南アジアで使用されている文字はベトナムを除いては南インドから伝わったものがほとんどであります。
大変似ております。
これは特に不思議じゃあありません。
こちらはジョージアのお子様。
こちらはケララ州のお嬢さん。